「猫がベランダに出られるように、ネットを張りたい。でも、どうやって留めればいい? 穴を開けずに張れる?」
ベランダのネットを調べると、「突っ張り棒で張れた」「結束バンドで留めた」という体験談がたくさん出てきます。ただ、実際にネットを売っている会社や、張る工事をしている会社は、どう留めることを勧めているのか。そこが気になりました。
編集部は、猫のベランダ用ネットを販売・施工している3社(はとあみ本舗、クラーク〈まもるんキャット〉、キートス)の製品ページと説明を読み、固定のしかたと網の目の大きさ(目合い)を並べました。
分かったのは、3社で固定のしかたが3通りに分かれていた、ということでした。接着で留める会社、ビスで下地に留める会社、手すりにロープで巻き付ける会社。どれを選ぶかで、「穴を開けるかどうか」も「自分で張れるかどうか」も変わります。
くらすけ
ネットって、張れればどれでも同じだと思ってたでつ。留め方で、そんなに違うんでつか?
先に、数字だけ
| はとあみ本舗 | クラーク(まもるんキャット) | キートス | |
|---|---|---|---|
| 固定のしかた | 専用フックをボンドで接着 | 金具をビスで下地に留める | 手すりにロープで巻き付け(できない場所はビス) |
| 猫のベランダ用の目合い | 25mm(猫用はこれ一択) | 40mm(室内の吹き抜け・階段用は25mm) | 40mm |
| 取付工事 | しない(販売のみ) | 受ける(現地調査は有償 税込3.3万円) | 受ける(東京23区・千葉県の一部) |
| 出典 | [1] | [2][3][4] | [5](巻き付けは当編集部の読み方) |
測定条件: 2026年9月30日に、当編集部が各社の製品ページ・説明ページを直接取得して読みました。各社の説明の範囲での比較で、ネットの強さを当編集部が試したものではありません。
猫のベランダネットは、どうやって留める?
① 専用フックをボンドで接着する(はとあみ本舗)
はとあみ本舗は、壁や天井に専用フックをボンドで貼り付け、そこにネットを掛けて留める方法を案内しています[1]。フックの数も具体的です。
猫ちゃんのベランダからの脱走&転落防止目的で取り付けられる場合の目安としては、上・下・左・右ともに、20cm~25cm間隔で取り付け、各角には2個取付。90度角の上・下には3個取り付けを推奨しています。[1]
穴を開けない方法ですが、「貼るだけ」ではありません。同社はこう書いています。
固定具の接着面の7割以上はボンドで固定することが強度的にも重要です。[1]
② 金具をビスで下地に留める(クラーク/まもるんキャット)
クラークは、取付金具を建物の下地にビスで留める方式です。理由も書かれていました。
※取付金具は、十分な強度を持つ梁、柱、壁(下地の場所)にお取付けください。[2]
ネット本体の重さと猫の体重を合計した加重がかかります。[2]
同社が運営する「まもるんキャット」のベランダ用ネットのページには、取付金具として「アイストラップ」「ビス止め端子」が挙がっています[4]。ビスは付いてきません。壁や天井の材質で最適な長さが変わるため、というのが理由です[2][4]。
③ 手すりにロープで巻き付ける(キートス)
キートスは、ビスを使う場面を「手摺りにロープを巻き付けられない場合」などと書いています[5]。裏返すと、手すりにロープを巻き付けられる場所では、ビスを使わずに張れるということです(当編集部の読み方)。穴については、こう書かれていました。
特に「施工箇所に穴を開けたくない」というご希望を多数いただきますが、ビスによる施工が必要だと判断した場合にはご相談の上、ご了承いただいてからご発注をお願いしております。[5]
ビスを使う例としては、ほかに「階段裏側へネットを張る場合」が挙げられていました[5]。
くらすけ
貼る、ビスで留める、巻き付ける。穴を開けたくないなら、まず「巻き付けられる手すりがあるか」と「貼れる壁か」を見ればいいんでつね。
突っ張り棒や両面テープで張れる?
体験談でよく見かける2つの方法について、はとあみ本舗はどちらにも否定的でした。
突っ張り棒については、よくある質問で次のように答えています。
ネットを突っ張り棒で取り付ける(固定する)ことはできないと思います。もし取り付けたとしても、強度が貧弱なので強風で吹き飛んでしまうと思います。[1]
両面テープの固定具については、こうです。
接着面が全部両面テープの固定具は強度が保たれませんので猫ちゃんを危険にさらすような状態になります。[1]
今回確認した3社のなかに、突っ張り棒や両面テープで留める方法を案内している会社はありませんでした。(3社の製品ページで確認した範囲。ほかの販売店の説明は読んでいません)
網の目は、何mmを選ぶ?
目合い(網の目の大きさ)は、25mmと40mmに分かれました。
| 会社 | 用途 | 目合い |
|---|---|---|
| はとあみ本舗 | 猫のベランダ用(猫用は「はとあみ25」一択) | 25mm[1] |
| クラーク | 猫のベランダからの落下防止 | 40mm[3] |
| クラーク | 猫の吹抜け、階段手摺からの落下防止 | 25mm[2] |
| キートス | 屋外 ベランダ | 40mm[5] |
意外だったのは、クラークが同じ「猫の転落防止」でも、ベランダ用を40mm、室内の吹き抜け・階段用を25mmにしていたことです。なぜ使い分けているのかは、製品ページには書かれていませんでした。
はとあみ本舗は、猫用には25mmのネットだけを勧めています。
猫ちゃん用には、はとあみ25ネットの一択です。[1]
今回確認した資料だけでは、25mmと40mmのどちらが猫に向いているかは判断できませんでした。各社とも目合いの理由を製品ページに書いていないためです。子猫や小柄な猫がいる家では、見積もりの段階で「この目合いを選ぶ理由」を聞いておくのが確実だと考えます。
賃貸でも張れる? 外したら跡は残る?
はとあみ本舗は、ネットも専用フックも取り外せるとしたうえで、ボンドの跡については言い切っていません。
ボンド跡が残るのかどうかは、外壁や塗装の仕方や、経過年数でも異なりますので、やってみないとわかりませんので、自己責任で取り付けることになります。[1]
「穴を開けない=跡が残らない」ではない、ということです。ビスで留める方法(クラーク)や、巻き付けられない場所のビス(キートス)は、穴そのものが残ります[2][5]。
⚠️ 分譲マンションでも賃貸でも、ベランダは自分だけのものとは限りません。ネットを付ける前に確かめる決まりは、猫のベランダ脱走防止|柵を付ける前に見る3か所にまとめています。
ネットを張ってはいけない場所は?
はとあみ本舗は、お隣との間にある仕切り板(避難用のボード)について、はっきり書いていました。
ボード本体にネットを張ると隣りの方が避難できなくなりますので消防法違反になりますので、ボードの上、及びボードの下のすき間(空間)だけにネットを張るようにしましょう。[1]
仕切り板は、火事や地震のときに破って隣へ逃げるためのものです。すき間をふさぎたくなっても、板そのものには張らない。ベランダの床の避難ハッチについても、上の記事で扱っています。
自分で張る? 業者に頼む?
3社で、工事を受けるかどうかも分かれました。
- はとあみ本舗は販売のみです。「ネットの取付工事(施工)はしておりません」とし、自分で張るか、張る人を自分で探すよう案内しています[1]
- クラーク(まもるんキャット)は工事も受けます。現地調査は「有償(税込み3.3万円)」、工事日の調整と資材準備に「2週間ほど」とあります[4]
- キートスは工事も受けますが、地域が東京23区と千葉県の一部に限られます[5]
自分で張る場合、はとあみ本舗は上側(天井側)の作業には脚立が必要で、なるべく2人で作業し、安全帯(命綱)の使用を勧めています[1]。
もし、取付作業者がベランダの外側に転落したら死亡する危険がありますので、取付作業時の転落防止のためにも安全帯(命綱)を使用されることをお奨めします。[1]
猫の転落を防ぐための作業で、人が転落しては元も子もありません。高さのある天井側を自分で張るのが不安なら、工事を頼める会社を選ぶことになります。
張ったあとに、見ておくこと
どの会社も、張って終わりではないと書いていました。
- はとあみ本舗は、ネットの破損、専用フックの外れ、結束バンドの劣化などの定期的な安全チェックを「飼い主様の責任(役目)」としています[1]
- キートスは、ネットはハサミ等で簡単に切れること、子どもでも意図的に強い力を加えると外れること、経年劣化で破損や緩みが生じる場合があることを挙げ、日頃からの注意を求めています[5]
結束バンドにも寿命があります。はとあみ本舗は、長く使うなら「高耐候タイプ(12年~15年使用可能)の結束バンド」を強く勧めています[1]。
くらすけ
張ったら安心、じゃなくて、フックとバンドをときどき見るんでつね。ぼくも、ほつれたところから出たくなるかもしれないでつ。
よくある質問
Q. 猫のベランダネットは、穴を開けずに張れますか?
A. 今回確認した3社では、専用フックをボンドで接着する方法(はとあみ本舗)[1]と、手すりにロープで巻き付ける方法(キートス)[5]が、穴を開けない方法にあたります。ただし、キートスは巻き付けられない場所ではビスが必要になる場合があるとしており[5]、はとあみ本舗はボンドの跡が残るかは「やってみないとわかりません」としています[1]。
Q. 突っ張り棒でネットは張れますか?
A. はとあみ本舗は「ネットを突っ張り棒で取り付ける(固定する)ことはできないと思います」と答えています[1]。今回確認した3社に、突っ張り棒で留める方法を案内している会社はありませんでした。
Q. 業者に頼むと、いくらかかりますか?
A. 今回確認した範囲では、工事費の総額を公表している会社はありませんでした。まもるんキャット(クラーク)は、現地調査を有償(税込み3.3万円)としています[4]。ネットは各社ともサイズに合わせた見積もりです[1][2][5]。
Q. 100均のネットでも大丈夫ですか?
A. 100円ショップのネットについて、今回確認した3社の資料には記載がありませんでした。はとあみ本舗は、ネットの選び方として「格安ネット」「防球ネット」「はとあみ25ネット」の3種類を比べ、格安ネットは「価格相応の品質」としています[1]。
編集部の結論
- ネットを売る・張る3社で、固定のしかたは「接着」「ビス」「巻き付け」の3通りに分かれた[1][2][5]
- 猫のベランダ用の目合いは25mmと40mmに分かれた。クラークは室内の吹き抜け・階段用だけ25mm[1][2][3][5]
- 突っ張り棒と両面テープは、販売側が否定していた[1]
- 仕切り板(避難用のボード)の本体には張らない[1]
編集部としては、張り方は「ネットの種類」より先に、「巻き付けられる手すりがあるか」「ボンドで貼れる壁か」「ビスを打ってよい建物か」の3つで決まると考えます。どれに当たるかで、自分で張れるか、業者に頼むかも決まりました。
記事だけでは判断できないこと
自宅のベランダの手すりや天井が、巻き付け・接着・ビスのどれに向いているかは、材質や形で変わります。管理規約で穴あけができるかどうかも、建物ごとに違います。
「うちのベランダに、どの方法で張れるのか分からない」という場合は、写真を見ながら確認できます。
関連: 猫の窓・ベランダからの脱走と転落を防ぐ/猫の網戸対策|壊される・開けられるを防ぐ順番
参考文献・出典
- はとあみ本舗株式会社「猫ちゃんのベランダ転落防止用、落下防止用、脱走防止用ネットのご案内」(2026年9月30日確認)
– 「猫ちゃん用には、はとあみ25ネットの一択です。」
– 「上・下・左・右ともに、20cm~25cm間隔で取り付け、各角には2個取付。90度角の上・下には3個取り付けを推奨しています。」
– 「固定具の接着面の7割以上はボンドで固定することが強度的にも重要です。」
– 「ネットを突っ張り棒で取り付ける(固定する)ことはできないと思います。」
– https://www.hatoamihonpo.com/category/1903551.html
- クラーク株式会社「猫転落防止ネット(垂直張り)」(2026年9月30日確認)
– 用途「猫の吹抜け、階段手摺からの落下防止」/目合い「25mm」
– 「※取付金具は、十分な強度を持つ梁、柱、壁(下地の場所)にお取付けください。」
– https://www.klark.co.jp/product/2321/
- クラーク株式会社「ベランダ猫転落防止ネット(垂直張り)」(2026年9月30日確認)
– 用途「猫のベランダからの落下防止」/目合い「40mm」
– https://www.klark.co.jp/product/3208/
- まもるんキャット(クラーク株式会社)「ベランダ猫転落防止ネット(垂直張り)」(2026年9月30日確認)
– 取り付け金具「アイストラップ」「ビス止め端子」
– 「有償(税込み3.3万円)にて、現地調査をさせて頂きます」
– https://mamorun-cat.net/item/veranda.php
- 株式会社キートス「転落防止ネット」(2026年9月30日確認)
– 用途「屋外 ベランダ」/網目「40mm」
– 「ビスを使用する場合(一例)」「手摺りにロープを巻き付けられない場合」
- ラッコキーワード「サジェストキーワード」
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– 取得日 2026年9月30日

