新築のペット床材|着工前に決める段差と足音の等級

新築のペット床材|着工前に決める段差と足音の等級
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「ペット 床材 新築」は月に70回検索されています。難易度27、CPCは1.85ドル(2026年9月14日実測)[3]。

検索数としては小さな語です。それでも取り上げたのは、この語の周りを実測して、気づいたことがあったからです。

「ペット 新築」で関連語を60件取り出したところ、44語は物件探しの言葉でした。「新築マンション ペット可」「新築 ペット可 賃貸」、そして札幌・大阪・福岡・京都・岡山・仙台・名古屋・広島……地域名を含む語が28語(地域名の種類は17)あり、28語すべてが物件を探す側でした(群分けと集計は当編集部)[3]。

家の仕様を決める側の言葉は16語しかありません。その中で最大が「ペット 床材 新築」の70でした。

くらすけ

くらすけ

「新築」でペットを調べてる人は、ほとんど「住める家を探してる」人だったでつね。「これから建てる家の中身を決める」人は、少数派でつか。

少数派ですが、この人たちがいちばん大きな決定をしようとしています。あとから変えにくいものを、図面の段階で決めるからです。

目次

先に結論

調べたこと実測した結果
国の新築の性能表示に「滑りにくさ」はあるか🔴 無い。日本住宅性能表示基準 全48ページ・39,099字に「滑」0件[1]
詳細を定める評価方法基準では🔴 「滑」は7件だが、床の滑りにくさは0件(気温・排水管・階段の踏面・段鼻)[2]
「ペット」「犬」「猫」は🔴 表示基準は3語とも0件。評価方法基準は「ペット」4件だが4件とも「カーペット」「パラペット」の一部[2]
では何が数値で決まっているか🟢 段差。高齢者等配慮対策等級(専用部分)の等級5で床は5mm以下、玄関の上がりかまちは110mm以下など[2]
足音の等級は🔴 戸建てには無い。軽量床衝撃音対策も重量床衝撃音対策も共同住宅等のみ[1][2]
等級を取るときの床仕上げは例示はカーペット・畳・ゴム+ニードルパンチカーペット。⚠️ 木質フローリングは例示に無い(取れないという意味ではない)[2]

この記事の結論を先に書きます。新築でペット対応を頼むときは、「ペット対応でお願いします」ではなく、既にある等級の言葉で頼んだほうが伝わります。理由は以下のとおりです。

国の新築の物差しに、「滑りにくさ」はありませんでした

新築住宅には「住宅性能表示制度」があります。耐震等級・断熱等級といった等級を、第三者の評価機関が表示する仕組みです。

編集部はまず、この制度の中にペット向けの項目があるのではないかと考えました。滑りにくさは新築でも中古でも同じ関心事だからです。

そこで、制度の根拠になっている2つの告示を取得して、全文を検索しました。

資料ページ抽出した本文「滑」「ペット」「犬」「猫」
日本住宅性能表示基準(令和6年7月17日最終改正)[1]4839,099字0件0件0件0件
評価方法基準(平成21年最終改正)[2]138157,640字7件4件0件0件

※当編集部が取得・抽出した値(確認日 2026年9月14日)。

表示基準のほうは、4語とも0件でした。表示できる性能は10分野に分かれていますが、そのどこにも床の滑りにくさはありません。

「滑」7件は、どれも床の話ではありませんでした

評価方法基準の7件は、前後を全部読みました。

#何の話か
1「日最低気温の平滑平年値」=コンクリートの凍結融解の話
2・3「専用の排水管…の内面が、清掃に支障を及ぼさないように平滑であり」=配管の話
4・6「踏面に滑り止めのための部材を設ける場合にあっては、当該部材が踏面と同一面となっていること」=階段の話。しかも付けるかどうかではなく、付けるなら段差を作るなという条件
5・7「踏面の先端と蹴込み板を…滑らかにつなぐ形状とすること」=段鼻の形の話

※分類は当編集部。引用は出典[2]。

🔴 居室の床の滑りにくさを評価する項目は、0件でした。

「ペット」4件は、全部が別の語の一部でした

同じ資料を「ペット」で検索すると4件ヒットします。ここで止めていたら、逆の結論を書くところでした。

#実際の語
1パラペット(屋上の立ち上がり)
2タフテッドカーペット
3ニードルパンチカーペット
4カーペット(床仕上げ材の例示)

4件とも動物の話ではありません。「犬」「猫」はどちらも0件でした[2]。

くらすけ

くらすけ

4件も出たら「書いてある」と思っちゃうでつよね。中を読んだら全部カーペットとパラペットだったって、こわいでつ。

⚠️ 念のため書いておくと、これは「国がペットを考えていない」という話ではありません。住宅性能表示制度は人の住まいの性能を表示する仕組みで、動物の記述が無いのは制度の目的どおりです。実測した事実は「この制度の物差しでは、ペットを理由にした指定ができない」という一点です。

代わりに、床の数値は「高齢者等配慮対策等級」に書かれていました

では制度の中に、数値で決まっている床の条件は無いのか。ありました。

「9-1 高齢者等配慮対策等級(専用部分)」の等級5(新築住宅)の基準に、段差の数値が並んでいます[2]。

2 段差

a 日常生活空間内の床が段差のない構造(5mm以下の段差が生じるものを含む。以下同じ。)であること。

例外として認められる段差にも、数値が入っています。

場所認められる数値[2]
日常生活空間内の床段差のない構造(5mm以下を含む)
玄関の出入口くつずりと玄関外側の高低差20mm以下、くつずりと玄関土間の高低差5mm以下
玄関の上がりかまち110mm以下(接地階の玄関は180mm以下、踏み段を設ける場合は360mm以下
バルコニーの出入口180mm以下(踏み段を設ける場合は360mm以下)の単純段差

※いずれも等級5の基準(新築住宅)。踏み段は「奥行きが300mm以上で幅が600mm以上であり、かつ、1段であるもの」に限られます[2]。

⚠️ この基準は、人の移動を前提に作られています。犬や猫のために定められた数値ではありません。編集部が言えるのは、「同じ床の上を犬や猫も歩く」という事実までです。

それでも、着工前の打ち合わせで使えます。「段差を減らしてください」と言うより、「高齢者等配慮対策等級の等級◯で」と言うほうが、設計側にとって条件がはっきりするからです(考え方は当編集部)。

老犬になってからの段差の直し方は[老犬の階段対策](https://pet-kurashi.net/2026/08/28/senior-dog-stairs/)と[犬用スロープの選び方](https://pet-kurashi.net/2026/09/06/dog-slope-step/)にまとめていますが新築なら、直す工事そのものを先に減らせます。

足音の等級は、戸建てには用意されていません

もうひとつ、新築でしか決められないものがあります。床の衝撃音です。

評価方法基準の「8-2 軽量床衝撃音対策」の適用範囲には、こう書かれています。

(1)適用範囲 新築住宅のうち、共同住宅等について適用する。

「共同住宅等について適用する」。8-1 の重量床衝撃音対策も同じく共同住宅等のみで、表示基準の別表でも対象は「共同住宅等」です[1]。

🔴 つまり、戸建ての新築では、床の衝撃音について表示できる等級がありません(確認は当編集部)。

これは実務上、大きな違いです。マンションなら「軽量床衝撃音対策等級◯」という共通の言葉で頼めますが、戸建てでは同じ頼み方ができません。足音が気になるなら、床の構造を個別に相談する形になります。

なお、重量床衝撃音対策の定義は表示基準にこう書かれています。

居室に係る上下階との界床の重量床衝撃音 (重量のあるものの落下や足音の衝撃音 )を遮断する対策

「足音の衝撃音」が定義に入っています[1]。ペットの足音そのものを想定した文言ではありませんが、扱っている現象は同じです。猫の足音・犬の足音の話は[猫の足音の防音](https://pet-kurashi.net/2026/09/09/cat-footstep-soundproof/)と[犬の防音マットの効果](https://pet-kurashi.net/2026/09/05/dog-soundproof-mat/)で扱っています

等級を取ろうとすると、床仕上げの例示は限られます

軽量床衝撃音対策等級には、床の仕上げを「床仕上げ構造区分1〜4」に当てはめる経路があります。その表に例示されている仕上げ材は次のとおりです[2]。

区分例示されている床仕上げ材
1厚さ8mm以上の合成繊維フェルト等の直上に、毛足4mm以上のカーペット
2厚さ5mm以上の塩化ビニール樹脂発泡の面材/フェルト材の直上にカーペット、または厚さ55mm以上の稲わら畳床を用いた畳
3厚さ4mm以上のゴム製の面材の直上に厚さ3mm以上のニードルパンチカーペット、または厚さ55mm以上のポリスチレンフォームサンドイッチ稲わら畳床等を用いた畳
4毛足4mm以上のカーペット、塩化ビニール樹脂製/アスファルト系の面材の直上のカーペット、厚さ55mm以上の建材畳床を用いた畳

並んでいるのはカーペットと畳です。木質フローリングは、この例示に出てきません。

⚠️ これは「フローリングでは等級が取れない」という意味ではありません。同じ基準には、日本工業規格A 1440 に規定する方法で試験を行い、軽量床衝撃音レベル低減量を算出するという別の経路が定められています[2]。例示に無い、というのが実測した事実で、そこから先は個別の製品データの話になります。

🔴 そして、カーペットはペットと暮らす家では別の問題を持ちます。粗相の染み込み、抜け毛、爪の引っかかり。「足音の等級」と「掃除のしやすさ」は、同じ床の上でぶつかります。床材ごとの向き不向きは[ペット対応床材7種を比較](https://pet-kurashi.net/2026/08/19/pet-flooring-comparison/)にまとめています

だから、着工前の頼み方を変えます

ここまでを、打ち合わせで使える形に置き直します。

伝えたいこと✗ 伝わりにくい言い方○ 制度の言葉
段差を減らしたい「ペットがつまずかないように」高齢者等配慮対策等級を上げたい。日常生活空間内の床を段差のない構造に」[2]
玄関の上がり下りを楽にしたい「犬が飛び降りるので」上がりかまちの段差を110mm以下に。難しければ踏み段(奥行300mm以上・幅600mm以上・1段)を」[2]
足音を下げたい(マンション)「足音が響かない床に」軽量床衝撃音対策等級を◯で」[2]
足音を下げたい(戸建て)等級が無いので、床の構造を個別に相談する(確認は当編集部)
滑りにくくしたい「滑らない床に」🔴 制度の言葉が無い。製品ごとの数値で指定するしかない(下記)

最後の1行が、この記事でいちばん伝えたいことです。

滑りにくさだけは、自分で数値を確かめることになります

制度に項目が無い以上、「滑りにくい床にしてください」は、設計側にとって基準のない依頼になります。

当メディアは別の記事で、メーカーが公表している滑りの数値を実測して比べています。新築でも中古でも、見る数値は同じです。

🟢 床材は、新築でなくても替えられます。傷の直し方は[ペットのフローリングの傷](https://pet-kurashi.net/2026/09/09/pet-flooring-scratch-repair/)にまとめてあります

🔴 一方、段差と床の構造は、あとから替えるほうがずっと高くつきます。だから着工前に決める価値があるのは、床材の銘柄よりも、段差と床の構造のほうです(判断は当編集部)。

くらすけ

くらすけ

床の種類は貼り替えられる。でも上がりかまちの高さは、建った後だと工事が大きくなるでつね。決める順番が逆だったでつ。

マンションを買う場合は、もうひとつ見るところがあります

新築分譲マンションを選ぶ場合、入居後に床を替えられるかどうかは、管理規約で決まります。

当メディアは別の記事で、国のひな型(マンション標準管理規約)を確認しています。床材を張り替える工事の承認条件は「新築時と同等以上の遮音性能を確認する」と書かれており、固定の数値ではなく、その建物の新築時が基準になります。

🔴 つまり、新築時の遮音性能が高い物件ほど、あとから床を替えるときの条件が厳しくなります。詳細は[中古マンションのペット可と相談可の違い](https://pet-kurashi.net/2026/09/07/used-mansion-pet-allowed/)で扱っています

費用はいくら?

この記事では、金額を調べていません。理由を書きます。

項目なぜ金額を出さないか
高齢者等配慮対策等級を上げる等級ごとの追加費用を示した公的資料を確認できていません。間取り・階数・玄関の納まりで変わります
軽量床衝撃音対策等級を上げる同上。そもそも戸建てでは等級がありません
床材のグレード[ペットリフォームの費用相場まとめ](https://pet-kurashi.net/2026/08/20/pet-reform-cost/)に、工事別の目安をまとめています

🔴 新築の見積は、設計と同時に動きます。「等級を1つ上げるといくら」という一般的な相場は、当編集部が確認した範囲では見つかりませんでした。出典が取れないので書きません。

「等級を上げる」と言っても、いまの間取りで何がネックになるかは図面を見ないと分かりません。玄関の納まり、階段の位置、水回りの床の高さ。

→ 図面段階で何を指定しておけばいいか分からない場合は、写真や図面を見ながら確認できます。

→ [無料相談はこちら](https://pet-kurashi.net/soudan/)

よくある質問

Q. ペットの床材は、新築で何がいいですか?

A. 「新築だから選べる床材」というものは、確認した範囲ではありません。床材そのものの比較は[ペット対応床材7種を比較](https://pet-kurashi.net/2026/08/19/pet-flooring-comparison/)をご覧ください。🔴 新築で決める意味が大きいのは、床材の銘柄ではなく段差と床の構造です(判断は当編集部)。

Q. 住宅性能表示制度に、ペット向けの等級はありますか?

A. ありません。日本住宅性能表示基準 全48ページ・39,099字に「ペット」「犬」「猫」はいずれも0件でした[1](当編集部の実測)。

Q. 「滑りにくい床」は、等級で指定できますか?

A. できません。表示基準に「滑」は0件、評価方法基準の7件も気温・排水管・階段の踏面・段鼻で、居室の床の滑りにくさを評価する項目はありませんでした[2]。製品ごとの数値で指定することになります。

Q. 戸建てでも、足音の等級は取れますか?

A. 取れません。軽量床衝撃音対策・重量床衝撃音対策とも、適用範囲は「新築住宅のうち、共同住宅等」です[1][2]。

Q. 段差は何mm以下にすればいいですか?

A. 高齢者等配慮対策等級(専用部分)の等級5の基準では、日常生活空間内の床は「段差のない構造(5mm以下の段差が生じるものを含む)」、玄関の上がりかまちは「110mm以下」(接地階は180mm以下、踏み段を設ける場合は360mm以下)です[2]。⚠️ 人の移動を前提にした基準で、犬や猫のための数値ではありません。

Q. あとから床を替えられますか?

A. 戸建てなら替えられます。分譲マンションは管理規約によります。国のひな型では、承認条件が「新築時と同等以上の遮音性能」と書かれており、建物ごとに基準が変わります([中古マンションのペット可と相談可の違い](https://pet-kurashi.net/2026/09/07/used-mansion-pet-allowed/))。

編集部の結論

  • 「新築 × ペット」で検索されている言葉の大半は、物件探しだった。60語のうち44語(月合計400)が物件側、家の仕様側は16語で、地域名を含む28語はすべて物件側(群分けと集計は当編集部)[3]
  • 🔴 国の新築の物差しには、床の滑りにくさを表す項目が1つも無い。表示基準 全48ページ・39,099字に「滑」0件[1]、評価方法基準 全138ページ・157,640字でも7件すべてが別の意味[2]
  • 🔴 「ペット」で4件ヒットしたが、4件とも「カーペット」「パラペット」だった。件数を結論にすると、逆のことを書くところだった
  • 🟢 数値が決まっているのは段差のほうだった。高齢者等配慮対策等級(専用部分)の等級5で床5mm以下・上がりかまち110mm以下など[2]。⚠️ 人の基準であって、犬猫の基準ではない
  • 🔴 足音の等級は共同住宅等だけ。戸建て新築には無い[1][2]
  • 編集部としては、着工前に決める価値が高い順に「①段差 ②床の構造 ③床材の銘柄」と考えます。床材はあとから替えられますが、段差と床の構造はあとから替えるほうが高くつくからです(判断は当編集部)
  • そして、滑りにくさだけは制度の言葉がありません。「ペット対応で」と伝えるより、製品ごとの数値を自分で持ち込むほうが確実です(判断は当編集部)

参考文献・出典

  1. 国土交通省「日本住宅性能表示基準」(平成13年8月14日国土交通省告示第1346号/最終改正 令和6年7月17日消費者庁・国土交通省告示第2号)

https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001761932.pdf (確認日 2026-09-14・全48ページ・抽出39,099字・抽出=ok)

  1. 国土交通省「評価方法基準」(平成13年国土交通省告示第1347号/最終改正 平成21年国土交通省告示第354号)

https://www.mlit.go.jp/common/000052960.pdf (確認日 2026-09-14・全138ページ・抽出157,640字・抽出=ok)

  1. ラッコキーワード(ライトプラン)サジェストキーワード「ペット 床材 新築」1件/「ペット 新築」60件/よくある質問検索2件(2026-09-14 実測・当メディア取得)
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この記事を書いた人

メーカーの仕様書やFAQを複数社ぶん並べて、書いてあることの違いを確かめてから記事にしています。「ペット用」と書いてあっても、中身は各社でけっこう違います。工事が要らないなら要らないと書きますし、間違えたら訂正を出して残します。

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