猫の爪とぎで傷んだ柱の補修|補修材の硬さと直す順番

猫の爪とぎで傷んだ柱の補修|補修材の硬さと直す順番
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猫が柱の角で爪をとぎ、木がささくれてきた。自分で直せないかと「猫 爪とぎ 柱 補修」を調べる人は、ラッコキーワードで月110回です[6]。

ホームセンターの補修コーナーには、クレヨンのような補修材から、練って固めるパテまで並んでいます。編集部は、木部の補修材を作る建築の友の公式ページから4製品を読み比べました。すると、同じメーカーの補修材でも、固まり方が3通りに分かれていました。

製品[出典]材料固まるか
かくれん棒ミニ[1]・フローリング用[2]ロウ「基本的にはロウなので硬化はしません」
かくれん棒・簡単パテ[3]水性パテ完全乾燥後は「木のような硬さ」
かくれん棒ねんどパテ[4]エポキシパテ「5分硬化」、硬化後は「大変硬くなり」
くらすけ

くらすけ

「”補修材”って、全部同じように固まるんだと思ってたでつ。」

目次

先に結論

  • 補修材は、固まるかどうかで選びます。ロウの補修材は硬化せず、パテは固まります[1]〜[4]
  • 4製品のページで「柱」が出てくるのは1製品だけでした。ロウとパテのどちらが柱に向くかは、メーカーのページには書かれていません[1]〜[4]
  • 直す前に、爪とぎを柱の近くに置きます。AAFP(米国猫獣医師会)は、研いでほしくない物の近くに爪とぎを置き、その物は一時的に覆うよう書いています[5]
  • 賃貸なら、自分で直す前に契約書を見てください。柱の扱いは猫の爪とぎの壁対策の記事にまとめています

1. 柱の傷に使う補修材は、何が違う?

建築の友の4製品を、公式ページの記載で並べました。

かくれん棒(ミニ)[1]かくれん棒 フローリング用[2]簡単パテ[3]ねんどパテ[4]
材料ロウロウ(ハードタイプ)水性パテエポキシパテ
固まり方硬化しない硬化しない完全乾燥 約5時間(5mm厚・25℃)5分硬化(20℃)
上から塗装できないできない着色できる24時間後にできる
水がかかる所――使用できない耐水

(表は各ページの記載から当編集部が作成。「―」はページに記載が見当たらなかったもの)

かくれん棒のQ&Aには、こうあります。

「基本的にはロウなので硬化はしません。気温によって変化します。」[2]

同じロウでも硬さには差があり、「通常のかくれん棒が60度、フローリング用・プロが約90度です。」と、溶ける温度で説明されています[2]。

一方、パテの2製品は固まります。

「完全乾燥後は、木のような硬さになります。」[3]

「硬化後は大変硬くなり、切断、釘打ち、塗装、ヤスリかけが出来、また、耐水、耐熱、耐薬品に大変優れています」[4]

ロウは埋めて色を合わせるもの、パテは埋めて固めるもの、と編集部は読みます。

くらすけ

くらすけ

「クレヨンみたいなのは、固まらないんでつね。」

2. 柱に使ってよいと書いてあるのは?

4製品の公式ページで「柱」という語を探しました(当日取得した本文を検索)。

製品「柱」
かくれん棒ミニ[1]0件
かくれん棒 フローリング用[2]0件
簡単パテ[3]0件
ねんどパテ[4]あり

ねんどパテの記載も、補修の対象というより、接着できる物の並びの中でした。

「柱、床、階段、フローリング、家具、ドア、木製置物、木とコンクリート、タイル、金属、硬質塩ビ等の接着ができます。」[4]

かくれん棒ミニのページは、用途を「フローリングや木製品の補修に最適!」と書いています[1]。柱も木製品ですが、「柱に向く」とまでは書いていません。ねんどパテのページも「ご使用前に目的の用途に適するかどうかご確認下さい。」としています[4]。

柱に使えるかどうかは、メーカーのページだけでは決められませんでした。

3. 猫が研ぐ柱には、どちらを選ぶ?

ここからは、資料をもとにした編集部の考えです。

猫が同じ柱でまた研ぐなら、補修した面にもう一度爪がかかります。ロウは固まらないので[2]、上から爪でこすられる場所に、ロウだけで埋めた面が残ることになります。かくれん棒は「施工後の塗装やニス塗りはできません。」とも書かれており[1]、上から塗って守ることもできません。

パテは固まり、ねんどパテは硬化後にやすりがけや塗装ができます[4]。同じ場所をまた研がれる可能性があるなら、固まる側を選ぶ理由があります。

柱の傷考えられる選び方(編集部)
表面の細い線だけ・猫はもう別の場所で研いでいるロウで色を合わせる[1]
ささくれ・えぐれ・また研がれそうパテで埋めて固める[3][4]

ただし、どちらも猫の爪で削られにくいかを試した資料は、今回確認したページにはありませんでした。「固まる」は「爪に強い」と同じではありません。

作業するときの注意(メーカーの記載)

  • 簡単パテは「乾燥前と乾燥後では色調が変わりますので、必ず目立たないところで試してから使用してください。」[3]
  • ねんどパテは「体質によってかぶれが生じる事があります」と書き、手袋の着用と換気を求めています[4]
  • 作業中は、猫を別の部屋に移しておくと安心です(編集部)

犬や猫が舐めたら?

かくれん棒のQ&Aには、この質問がありました。

「子供や犬が、かくれん棒を舐めたり食べたりしたのですが、大丈夫ですか?」[2]

回答は「かくれん棒には、有害な物質は含まれていないので大丈夫です。」でした[2]。これはメーカーの回答で、質問に書かれているのは子供と犬です。猫についての記載は、今回確認したページにはありませんでした。パテについて、舐めた場合の記載はありませんでした[3][4]。気になる様子があれば、かかりつけの獣医師に相談してください。

4. 直す前に、爪とぎを置く

AAFP(米国猫獣医師会)は、爪とぎを「a normal feline behavior」(猫の正常な行動)としたうえで、研いでほしくない場所への対処を次のように書いています[5]。

「It may also be effective to place a scratcher near the cat’s preferred, yet undesirable scratching object (eg, the corner of a couch).」[5]

(猫が好んで研ぐが、研いでほしくない物——たとえばソファの角——の近くに爪とぎを置くのも効果的な場合がある)

「In addition, access to the ‘undesired’ object needs to be temporarily denied by removing or covering/protecting it」[5]

(あわせて、その物には一時的に近づけないようにする。取り除くか、覆う・守る)

柱は取り除けないので、覆う・守る側になります。AAFP は、研いでほしくない物に置く素材の例として両面テープ・アルミホイル・プラスチックを挙げています[5]。

「In addition, deterrent materials (eg, double- sided sticky tape, foil, plastic) may be placed on the undesired scratching object.」[5]

そして、罰は与えないよう書いています。

「Cats should be positively reinforced and never punished.」[5]

順番にすると、こうなります。

順やること根拠
1柱の近くに爪とぎを置くAAFP[5]
2柱は一時的に覆う・守るAAFP[5]
3猫が爪とぎで研ぐようになってから、柱を補修する編集部の考え(補修した面を研がれないように)

縦置きの爪とぎの高さや素材は段ボールと麻を比べた記事、置き場所は猫の爪研ぎはおしゃれより置き場所で扱っています。

くらすけ

くらすけ

「直すのは、ぼくが爪とぎに引っ越してからなんでつね。」

5. 賃貸なら、直す前に確かめること

賃貸の柱の傷の扱いは、国土交通省のガイドラインで「1本単位」「経過年数は考慮しない」とされています。くわしくは猫の爪とぎの壁対策の記事にまとめています。

自分で補修した跡が、退去のときにどう扱われるかは、今回確認した資料からは分かりませんでした。補修材を使う前に、契約書の原状回復の条件を見て、管理会社に相談するのが確実だと編集部は考えます。壁紙の修理については賃貸のペット壁紙の修理も参考になります。

よくある質問

Q. 100均のクレヨンタイプでも直せる?

A. 今回確認したのは建築の友の4製品だけで、100円ショップの製品は比べていません。クレヨンタイプがロウでできているなら、固まらない点は同じか、商品の表示で確かめてください。

Q. 化粧シートが貼ってある柱も同じ?

A. 今回確認したページには、化粧シート貼りの柱についての記載はありませんでした。シートがめくれている場合は、パテで埋める前に、どこまでがシートかを確かめる必要があります。判断が付かなければ、施工会社に見てもらってください。

Q. 補修したあと、また研がれない?

A. 補修材が猫の爪にどれだけ耐えるかを試した資料は、今回確認したページにはありませんでした。AAFP の書き方に沿って、近くに爪とぎを置き、柱を一時的に覆うのが先です[5]。

Q. 深くえぐれていたら?

A. ねんどパテは「屋内外の木製品のへこみ、欠け補修に!」と書かれています[4]。ただし柱そのものが割れている・ぐらつくなど、構造に関わる傷は補修材の範囲を超えます。施工会社に相談してください。

編集部の結論

柱の補修材は、同じメーカーでも「固まらないロウ」と「固まるパテ」に分かれていました。猫がまた研ぎそうな柱なら、固まる側を選ぶ理由があります。ただし、どの製品も「柱に向く」「爪に強い」とまでは書いていません。

直す順番は、爪とぎを柱の近くに置く → 柱を一時的に覆う → 研ぎ場所が移ってから補修する。賃貸なら、その前に契約書を見る——というのが、編集部の読み方です。

自分の家の場合はどうなるか、確かめる

柱が無垢か化粧シート貼りか、補修で済む傷か交換が要る傷か——こうした判断は、現物を見ないと付かないことがあります。

「ペットのくらし」の相談窓口では、工事が必要かどうかの切り分けから無料で相談できます。見積もりは、施工会社が現地を見て作ります。

→ 無料で相談する

参考文献・出典

  1. 建築の友「かくれん棒ミニ10色セット」 https://www.kentomo.co.jp/items/items-191 (確認日: 2026年9月26日)
  2. 建築の友「かくれん棒フローリング用ブリスターパック単色(全20色)」 https://www.kentomo.co.jp/items/items-427 (確認日: 2026年9月26日)
  3. 建築の友「かくれん棒・簡単パテ」 https://www.kentomo.co.jp/items/items-512 (確認日: 2026年9月26日)
  4. 建築の友「かくれん棒ねんどパテ」 https://www.kentomo.co.jp/items/items-236 (確認日: 2026年9月26日)
  5. American Association of Feline Practitioners「AAFP Position Statement: Declawing」(全3ページ) https://catvets.com/wp-content/uploads/2024/01/2017-DeclawingStatement.pdf (確認日: 2026年9月26日)
  6. ラッコキーワード(「猫 爪とぎ 柱 補修」月間検索数。2026年9月26日取得)

※本記事は住まいづくりの観点から一般的な情報を提供するものであり、個々のペットの診断・治療に代わるものではありません。歩き方や行動に気になる変化がある場合は、かかりつけの獣医師にご相談ください。

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この記事を書いた人

メーカーの仕様書やFAQを複数社ぶん並べて、書いてあることの違いを確かめてから記事にしています。「ペット用」と書いてあっても、中身は各社でけっこう違います。工事が要らないなら要らないと書きますし、間違えたら訂正を出して残します。

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