犬や猫と一緒に引っ越したら、マイクロチップの登録情報の住所も変える必要があります。期限は変更が生じた日から30日を経過する日までで[3]、手数料はかかりません[1]。
ここまでは犬も猫も同じです。違いが出るのは犬です。犬は市区町村への登録(鑑札)も必要で、引っ越し先の市区町村が「狂犬病予防法の特例」に参加しているかどうかで、窓口へ行く必要があるかが変わります[1][6][7]。
編集部で、環境省の登録サイトが公開している参加市区町村の一覧(2026年11月1日作成)を数えたところ、参加は333市区町村でした[5]。東京23区は22区が参加している一方、政令指定都市は20市のうち8市でした[5]。
くらすけ
住所を変えるのはスマホでできるけど、犬はそれだけで終わるかどうかが、引っ越し先で決まるんだね。
先に、手続きの表
| やること | 犬 | 猫 | 期限 | 手数料 |
|---|---|---|---|---|
| マイクロチップの「登録事項の変更届出」(住所・電話番号など) | 必要 | 必要 | 変更が生じた日から30日を経過する日まで[3] | かからない[1] |
| 市区町村への届出(狂犬病予防法の犬の登録) | 引っ越し先が特例に参加していれば、窓口の手続きが要らない場合がある[6][7] | 不要(猫は犬の登録の対象ではない)[4] | 30日以内[4] | 市区町村による[1][7] |
手数料と期限は、2026年11月2日に編集部が登録サイトと法令で確認した値です。手続きの前に、登録サイトで現在の表示を確認してください。
引っ越しで使う手続きは「登録事項の確認・変更」
登録サイトのよくある質問には、引っ越しの場合の答えがそのまま書かれています。
引っ越しをして飼い主の住所や犬猫の所在地が変わった場合は、「登録事項の確認・変更」のメニューから、住所や所在地などを変更してください。[2]
手数料の表では、この手続きは次のように区分されています。
登録事項の変更届出(所有者自身は変わらず、住所や電話番号等の登録事項が変わる場合)[1]
そして同じ行に「手数料はかかりません」とあります[1]。有料なのは飼い主そのものが代わる「所有者の変更登録」(オンライン400円)で[1]、引っ越しで選ぶ手続きではありません。この2つの違いと、間違えて有料の手続きを進めないための確認手順は、猫が脱走したら|警察への届け方と、マイクロチップの確認で扱っています。
期限は「30日を経過する日まで」
動物愛護管理法は、登録を受けた人が登録事項に変更を生じたとき、次のように定めています。
変更を生じた日から三十日を経過する日までに、その旨を環境大臣に届け出なければならない。[3]
くらすけ
引っ越しの片付けが終わってから、だと30日を過ぎちゃうかも。住所が決まった週にやるのがよさそう。
新しい住所が入らないときがある
住所と郵便番号の組み合わせが最近変わった地域では、新しい住所がすぐには登録できないことがあります。よくある質問の答えは次のとおりです。
住所データは次月の後半に実施するメンテナンスにて反映されるため、それまでは変更前の住所を登録してください。[2]
引っ越し先が新しい分譲地や区画整理のあとの地域なら、このことを知っておくと「入力できない」で慌てずに済みます。
海外へ引っ越すとき
海外へ転出する場合は、「登録事項の確認・変更」の画面で「海外への引越し」というチェック欄にチェックを付けて変更する、と案内されています[2]。
犬は、引っ越し先の市区町村で手続きが変わる
もともと、犬には市区町村への登録がある
狂犬病予防法は、犬の所有者に市区町村への登録を義務づけ、市区町村は鑑札を交付します[4]。犬の所在地を変えたときは、次のように定められています。
三十日以内に、厚生労働省令の定めるところにより、その犬の所在地(犬の所在地を変更したときにあつては、その犬の新所在地)を管轄する市町村長に届け出なければならない。[4]
つまり、マイクロチップの登録とは別に、犬には「新しい市区町村への届出」がもう1つあります。
「狂犬病予防法の特例」に参加している市区町村なら
動物愛護管理法には、犬の所有者がマイクロチップの変更を届け出たとき、市区町村の求めがあれば、環境大臣がその市区町村に通知する規定があります[3]。この「求め」をした市区町村が、特例に参加している市区町村です[5]。
登録サイトの画面操作マニュアルには、参加していない市区町村の場合について、次の注意があります。
狂犬病予防法の特例に参加していない市区町村での犬の登録の場合、「犬と猫のマイクロチップ情報登録」への登録とは別に、狂犬病予防法における犬の登録が必要となります。[6]
参加している区の例として、新宿区の案内を見ると、マイクロチップを装着して環境省に登録している場合は登録サイトで変更手続きを行い、
窓口での手続きは必要ありません。[7]
と書かれています。一方、それ以外の場合(マイクロチップの登録で手続きしない場合)に他の区市町村から転入したときは、窓口かオンラインで手続きし、前住所地の鑑札を持っていれば新宿区の鑑札と無料で交換、なくした場合は再交付手数料1,600円とされています[7]。
市区町村ごとの扱いは、引っ越し先の市区町村のページで確かめるのが確実です。新宿区の案内は1つの例で、全国の市区町村が同じ書き方をしているかは、今回確認していません。
くらすけ
引っ越し先が参加していれば、スマホで住所を変えるだけで済むことがある。参加していなければ、窓口にも行く。覚えるのはこの1つでいいんだね。
参加している市区町村は、どれくらいあるか
登録サイトのダウンロードメニューに、参加市区町村の一覧(令和8年11月現在・2026年11月1日作成)がPDFとExcelで置かれています[5]。編集部で、この一覧を数えました。
| 数えたもの | 結果 |
|---|---|
| 参加市区町村(PDF版の行数・見出しの「参加自治体数」とも一致) | 333 |
| 東京23区 | 22区が参加。目黒区は一覧に日付が無い |
| 政令指定都市20市 | 8市が参加(川崎市・相模原市・静岡市・京都市・大阪市・堺市・北九州市・福岡市) |
| 参加が0の都道府県 | 14県(秋田・山形・富山・山梨・長野・滋賀・兵庫・島根・岡山・香川・佐賀・長崎・大分・宮崎) |
| いちばん新しい参加 | 2026年11月1日(沖縄県読谷村)[8] |
住んでいる場所によって、参加しているほうが多い地域と、ほとんど参加していない地域に分かれていました。同じ県の中でも、市によって違います。
一覧のPDF版とExcel版で、7市町の扱いが違った
同じ日付の一覧なのに、Excel版では「求め」の日付が入った行が340あり、PDF版(333)より7つ多くありました。PDF版に載っていなかったのは、次の7市町です[5]。
- 北海道 比布町・標津町
- 青森県 藤崎町・野辺地町
- 宮城県 村田町・柴田町
- 京都府 城陽市
どちらが正しいかは、資料からは判断できませんでした。この7市町へ犬と引っ越す場合は、市町の窓口で、マイクロチップの変更だけで済むかを確かめてから手続きするのが安全です。
引っ越しの前後でやることの順番
- 引っ越し前: 登録証明書と暗証記号が手元にあるか確かめる。暗証記号がわからない場合は、登録メールアドレスあてに無料で再送付できます[2]
- 引っ越し先が決まったら(犬の場合): その市区町村が特例の一覧に入っているかを見る[5]。入っていなければ、市区町村の窓口の手続きも予定に入れる[6]
- 住所が変わったら30日以内に: 登録サイトの「登録事項の確認・変更」で住所・所在地を変える[2][3]
- 犬で、引っ越し先が特例に参加していない場合: 30日以内に、新しい市区町村へ届け出る[4][6]
※ 狂犬病予防法に基づく犬の登録手数料が別途必要になる場合がある、と登録サイトは案内しています。金額は市区町村ごとに違うので、引っ越し先に確認してください[1]。
よくある質問
Q. 猫も市区町村に届け出るのですか?
A. 狂犬病予防法の登録は犬の規定で、条文の登録の対象は犬です[4]。猫は、マイクロチップの「登録事項の変更届出」をします[1][2]。
Q. 30日を過ぎてしまいました。
A. 登録サイトのよくある質問には、犬や猫を譲り受けてから30日以上たった場合について「法律に違反している状態となりますので、直ちに手続をしてください」とあります[2]。引っ越しの住所変更も、気づいた時点で手続きしてください。
Q. 同じ市区町村の中での引っ越しは?
A. マイクロチップの住所変更は同じく必要です[2][3]。犬の登録の届出は、狂犬病予防法では所在地を変えたときの届出として定められています[4]。区内の住所変更の扱いは市区町村のページで確かめてください(新宿区は区内の住所変更を窓口またはオンラインで受け付けています[7])。
Q. マイクロチップの登録があれば、迷子になっても居場所がわかりますか?
A. わかりません。登録サイトは「マイクロチップは自ら電波を発信し続けることができないため、GPSのように居場所がわかるものではありません」と答えています[2]。保護されたときに読み取られて、登録の情報から飼い主がわかる仕組みです[1]。だからこそ、引っ越し後の住所と電話番号を新しくしておくことが大事になります。
編集部の結論
引っ越しのときのマイクロチップの手続きは「登録事項の確認・変更」で、手数料はかからず、期限は変更が生じた日から30日を経過する日までです[1][2][3]。
犬は、もう1つ確かめることがあります。引っ越し先の市区町村が「狂犬病予防法の特例」に参加しているかです。参加は2026年11月1日の一覧(PDF版)で333市区町村[5]。参加していれば、登録サイトの変更だけで窓口の手続きが要らない場合があり(新宿区の例[7])、参加していなければマイクロチップとは別に犬の登録の手続きが要ります[6]。
今回確認したのは登録サイト・法令・新宿区の案内までで、引っ越し先の市区町村ごとの手続きは確かめていません。引っ越し先が決まったら、その市区町村の「犬の登録」のページを1度見ておくのがいちばん確実です。
自分の家の場合はどうなるか
引っ越し先の住まいで、玄関や窓からの脱走をどう防ぐか、床や壁を傷めない工夫をどこまでするかは、間取りや賃貸か持ち家かで変わります。
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この記事は、公的機関・メーカー等が公表している資料(出典と確認日は本文に記載)を整理したもので、獣医師による診断・治療・投薬などの助言ではありません。ペットの体調や行動で気になることがある場合は、かかりつけの獣医師にご相談ください。
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参考文献・出典
- 環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録」マイクロチップ情報登録制度(手数料の料金表〔令和6年4月1日以降〕・狂犬病予防法の特例) https://reg.mc.env.go.jp/owner/microchip_registration_system (確認日: 2026年11月2日)
- 環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録」よくある質問 https://reg.mc.env.go.jp/owner/faq (確認日: 2026年11月2日)
- 動物の愛護及び管理に関する法律(昭和48年法律第105号)第39条の5第8項・第39条の7(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/348AC1000000105 (確認日: 2026年11月2日)
- 狂犬病予防法(昭和25年法律第247号)第4条(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000247 (確認日: 2026年11月2日)
- 環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録」ダウンロード「狂犬病予防法の特例制度に参加する市区町村一覧(令和8年11月現在)」PDF版・Excel版(作成日 2026年11月1日。数え方は編集部) https://reg.mc.env.go.jp/owner/download (確認日: 2026年11月2日)
- 環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録」一般所有者向け画面操作マニュアル(令和8年7月) https://reg.mc.env.go.jp/owner/download (確認日: 2026年11月2日)
- 新宿区「住所や飼い主の変更について」(最終更新日 2026年4月1日) https://www.city.shinjuku.lg.jp/kenkou/eisei01_000001_00024.html (確認日: 2026年11月2日)
- 環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録」トップページのお知らせ(2026年11月1日) https://reg.mc.env.go.jp/ (確認日: 2026年11月2日)

