キャットウォークDIYの設計図|棚板の幅と突っ張り柱の限界

キャットウォークDIYの設計図|棚板の幅と突っ張り柱の限界
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「キャットウォークを自分で作りたい。設計図のようなものは無いの?」

壁に穴を開けずに柱を立てられる突っ張り式の部材を使えば、DIYでもキャットウォークが作れる——そう紹介している記事はたくさんあります。ホームセンターが自社のサイトで作り方を公開している例もあります。

編集部が知りたかったのは、その作り方に、どんな寸法が書かれているかでした。段の間隔は何cmか。棚板の幅はいくつか。何kgまで乗れるのか。設計図と呼べるだけの数字がそろっているかを見るため、ホームセンター2社の作り方の記事と、柱に使われている部材のメーカーの資料、住宅建材メーカーの推奨寸法を並べました。

分かったのは、2社の作り方の記事に寸法が1つも書かれていなかったこと。そして、メーカーの数字を重ねると、2×4材の突っ張り柱では猫の通路に必要とされる幅が取れない、ということでした。

くらすけ

くらすけ

作り方の写真はあるのに、何センチかは書いてないでつか…?

目次

先に、数字だけ

何の数字か値出典
猫の通路(棚板)の幅最低15cm以上。猫どうしがすれ違うなら25cm以上[3]
段と段の間隔12〜28cmを推奨[3]
突っ張り柱(ディアウォール)に付けた棚板を前に出せる長さ柱の表面から40㎜以内[1]
2×4材の断面約38×89mm[2]
1×6材の断面約19×140mm(柱にする場合は使用高さ1,300mmまで)[2]
棚受けの耐荷重(2個使用時)1×4・2×4材用 5kg/1×6・2×6材用 7kg[2]
🔴 柱や棚に「登ったり体重をかけても大丈夫か」への答え「危険なため絶対にしないでください。」[1]
🔴 ホームセンター2社のDIY記事に書かれていた寸法0件(間隔・幅・奥行・耐荷重)[4][5]

測定条件: 2026年9月30日15時台に、当編集部が各ページを直接取得して読みました。「0件」は、取得した本文を正規化したうえで「間隔」「耐荷重」「奥行」「幅」「cm」「mm」「kg」を数えた結果です。写真の中の文字は数えていません。写真に寸法が書き込まれている可能性はあり、その場合この「0件」には入りません。

公開されている作り方には、寸法が書いてある?

ホームセンターが自社サイトで公開している、キャットウォークのDIY記事を2本読みました。

DCM「くらしメイド」の「ディアウォールでキャットウォーク」[4]は、ディアウォールで2×4材の柱を立て、棚受けで棚板を留める作り方です。材料については、こう書かれています。

ディアウォールと一緒に使うのが、2×4材と木の板と棚受け。[4]

柱は「同じ要領で4本設置!」[4]。ただ、棚板の幅・段の間隔・柱の間の距離・何kgまで乗れるかは、本文のどこにもありませんでした。木材は「事前にサイズを図って、お店の木材加工サービスにカットしてもらいました」[4]とあり、そのサイズは書かれていません。

フタガミ(高知のホームセンター)の「高知のみんなのDIY」[5]の記事は、材料をこう並べています。

・2×4材(8フィート) 3本

・1×6材(6フィート)3本

・つっぱりアジャスター 3個

・L字棚受け金具 8個

[5]

棚板については「棚板には1×6材を使用。」[5]。段の位置は「段違いになるように板の設置場所を決めて、ペンで記しをつけました。」[5]で、何cm離したかは書かれていません。

どちらの記事も、材料と手順は分かります。でも、「設計図」として使える数字は、2本とも本文に1つもありませんでした。

くらすけ

くらすけ

材料は分かったけど、どれだけ離すか、どれだけ幅があればいいかは、自分で決めることになるでつね。

猫の通路に必要な寸法は?

寸法の目安を出しているのは、住宅建材メーカーのDAIKENです。キャットウォークの設計についてのコラムで、3つの数字を挙げています。

最低15cm以上、猫どうしがすれ違うのであれば25cm以上必要です。[3]

ステップ同士の間隔の推奨は12cm~28cmの間で設計すると、高すぎず低すぎず、猫にとって登りやすい段差となります。[3]

素材については、こう書かれています。

柔らかいパイン材などは傷がつきやすいため劣化が早くなってしまう可能性があります。[3]

同じコラムは、家具などを流用して作る場合について「ジャンプする時の猫にかかる負荷は体重以上になる点も考慮してください。」[3]とも書いています。

この3つの数字(幅15cm・すれ違い25cm・間隔12〜28cm)は、キャットウォークDIYと業者依頼を比較でも紹介しました。ここから先は、この数字を突っ張り柱の製品の数字と重ねたときに、何が起きるかを見ていきます。

突っ張り柱の棚板は、どこまで前に出せる?

DCMの記事が柱に使っているディアウォールには、メーカーの若井産業がFAQを出しています。棚板については、こう答えています。

ディアウォールで棚を作る場合、どれくらい棚板を前に出しても大丈夫ですか?

下図のように、柱に使用した木材の表面から40㎜以内に収まるようにしてください。[1]

続けて「万が一おさまらない場合は、棚板に脚を取り付け転倒しないようにするか、棚と棚に置くものを合わせた重心が下図の青い箇所の範囲内に収まるようにしてください。」[1]。図は画像で、書かれている数字は「40㎜」だけでした(編集部が画像を目で確認)。

では、柱の断面はどのくらいか。同社の商品紹介には、対応する木材の断面サイズが載っています[2]。

木材断面サイズ[2]柱として使える高さ[2]
2×4材約38×89mm(記載なし)
2×6材約38×140mm(記載なし)
1×4材約19×89mm使用高さ1,100mmまで
1×6材約19×140mm使用高さ1,300mmまで

1×4・1×6に高さの上限がある理由は、FAQで「1×4材や1×6材は、2×4材や2×6材に比べて薄く、たわみやすいためです。」[1]と説明されています。

2×4の柱だと、棚板の奥行は129mmが上限の目安

ここからは編集部の計算です。2×4材を、89mmの面が壁から前に向くように立て、棚板の奥側を壁ぎわの面にそろえたとします。柱の奥行をいちばん深く使った置き方です。そのうえで柱の表面から40㎜まで前に出せるなら、棚板の奥行は

89mm+40mm=129mm

が上限の目安になります。DAIKENの「最低15cm以上」[3]には21mm足りません。猫どうしがすれ違う25cmには、半分ほどしか届きません。

2×6材(約38×140mm)で同じ計算をすると 140+40=180mm で、15cmは超えますが25cmには届きません。

くらすけ

くらすけ

柱が細いと、棚も細くしかできないってことでつね。

フタガミの棚板(1×6材)は、幅140mm

フタガミの記事は棚板に1×6材を使っていました[5]。記事の中に棚板の幅は書かれていませんが、若井産業が示す1×6材の断面は約19×140mmです[2]。そのまま棚板にすると、幅は約140mmで、これもDAIKENの15cmに10mm足りません。

なお、フタガミの記事の「つっぱりアジャスター」は、ディアウォールと同じ製品かどうかが書かれていません。40㎜の決まりは若井産業のFAQのもので、ほかのメーカーの部材にそのまま当てはまるとは限りません。使う部材のメーカーの説明書で確かめてください。

そもそも、猫が乗る使い方はメーカーの想定内?

ここがいちばん大事なところでした。若井産業のFAQには、次の問いと答えがあります。

ディアウォールで立てた柱や取付物に、登ったり体重をかけても大丈夫ですか?

危険なため絶対にしないでください。[1]

続けて「その他、扉をつけるなど、ディアウォール及び取付物に対して体重のかかるような行為・用途は転倒の恐れがあります。」[1]。さらに、設置場所についても

振動や衝撃が加わるような場所に設置できますか?

設置できません。[1]

と答えています。猫が飛び乗り、飛び降りる通路は、体重がかかり、衝撃も加わる使い方です。

棚受けの耐荷重は、2個使用時で5kg(1×4・2×4材用)・7kg(1×6・2×6材用)です[2]。この数字は棚受けのもので、「猫が乗ってよい重さ」として書かれたものではありません。FAQのほうで「登ったり体重をかけても」は「絶対にしないでください」と答えているからです。

つまり、DCMのコラムが「ディアウォールでキャットウォーク」として紹介している使い方は、同じ製品のメーカーFAQが「絶対にしないでください」と書いている使い方に当たる、というのが編集部の読み方です。コラムの日付は2017年4月26日で[4]、FAQがいつ書かれたものかはページからは分かりませんでした。

突っ張り式でも、猫が乗る使い方について注意点を公開しているメーカーはあります。その比較は賃貸でキャットウォークは作れる?にまとめています。

設計図を自分で引くなら、決める順番

公開されている作り方に寸法が無い以上、数字は自分で決めることになります。編集部がここまでの資料から考えた順番は次のとおりです。

1. 棚板の幅を先に決める(15cm以上、多頭なら25cm以上)

DAIKENの目安[3]から始めます。ここを柱に合わせて削ると、猫の足場のほうが足りなくなります。

2. その幅を支えられる留め方を選ぶ

突っ張り柱の場合、使う部材のメーカーが「棚板をどこまで前に出せるか」「人や動物が乗ってよいか」をどう書いているかを確かめます。ディアウォールは40㎜以内[1]で、登ることは「絶対にしないでください」[1]でした。幅15cm以上と、メーカーの決まりが両立しないなら、突っ張り柱はこの用途に向いていません。

3. 段の間隔を12〜28cmで割り付ける

床から一番上の通路までの高さを、12〜28cm[3]の範囲で割って段の数を決めます。1×6や1×4を柱にするなら、使用高さの上限(1,300mm・1,100mm)[2]も先に確かめます。

4. 壁に留めるなら、下地の位置を確かめる

持ち家で壁に直接留める場合、DAIKENは石膏ボードの壁なら「壁の裏にある 柱 や 間柱 に直接木ネジで固定します。」[3]と書いています。下地の探し方は壁の下地補強|キャットステップを安全に付ける位置と方法に、猫に使ってもらえる配置はキャットウォークの後悔|猫が使わない理由と、直せる作り方にまとめています。

よくある質問

Q. キャットウォークの設計図は、どこかで手に入りますか?

A. 編集部が読んだホームセンター2社のDIY記事には、材料と手順はありましたが、段の間隔・棚板の幅・耐荷重は書かれていませんでした[4][5]。寸法の目安は、DAIKENが「幅15cm以上(すれ違うなら25cm以上)」「段の間隔12〜28cm」を出しています[3]。

Q. ディアウォールでキャットウォークを作ってもいいですか?

A. 若井産業のFAQは、柱や取付物に「登ったり体重をかけても大丈夫ですか?」に対して「危険なため絶対にしないでください。」と答えています[1]。棚板を前に出せるのも柱の表面から40㎜以内です[1]。

Q. 棚受けの耐荷重5kgなら、4kgの猫は乗れますか?

A. 5kgは棚受け2個使用時の数字です[2]。メーカーのFAQは柱や取付物に体重をかけること自体を「絶対にしないでください」としており[1]、耐荷重を猫の体重と比べる使い方は想定されていません。DAIKENも、ジャンプするときの負荷は体重以上になると書いています[3]。

Q. 1×6材の棚板でも大丈夫ですか?

A. 若井産業が示す1×6材の断面は約19×140mmで[2]、幅は約140mmです。DAIKENの「最低15cm以上」[3]には届きません。

Q. 賃貸で作りたい場合は?

A. 壁に穴を開けない方法でも、倒れたときの傷などは原状回復の対象になりえます。賃貸でキャットウォークは作れる?で整理しています。

編集部の結論

「キャットウォーク DIY 設計図」で探しても、そのまま使える寸法入りの設計図は、編集部が読んだ範囲では見つかりませんでした。ホームセンター2社の作り方の記事は、材料と手順はあっても、本文に寸法の数字は0件でした。

そして、数字を自分で当てはめてみると、突っ張り柱の製品の決まりと、猫の通路に必要な幅が両立しないことが見えてきました。

  • DAIKENの推奨は、通路の幅15cm以上(すれ違うなら25cm以上)[3]
  • ディアウォールは、棚板を柱の表面から40㎜までしか前に出せない[1]。2×4の柱なら奥行129mmが上限の目安(編集部の計算)
  • そもそも同社は、柱や取付物に登ることを「絶対にしないでください」としている[1]

編集部の判断としては、設計図を引くときは「棚板の幅」から決め、それを支えられる留め方を後から選ぶ順番をおすすめします。柱に合わせて棚板を細くすると、図面の上では完成しても、猫の足場としては足りなくなるからです。

この記事は住まいの情報をまとめたものであり、製品の安全を保証するものではありません。記事中の安全に関する記述は、メーカーが公表している内容を引用したものです。設置後に落下や転倒が起きた場合、外傷が見えなくても内部の損傷があることがあります。すぐにかかりつけの獣医師にご相談ください。

壁に直接留めるなら、下地の柱や間柱がどこにあるかで棚板を付けられる位置が決まり、段の間隔もそれに合わせて変わります。これは壁を見てみないと分かりません。写真を見ながらの確認もできますので、迷ったら無料の相談窓口をお使いください。

参考文献・出典

(すべて2026年9月30日に編集部が直接確認)

  1. 若井産業「ディアウォール-DIAWALL公式サイト」よくある質問

– 「ディアウォールで立てた柱や取付物に、登ったり体重をかけても大丈夫ですか?」「危険なため絶対にしないでください。」

– 「ディアウォールで棚を作る場合、どれくらい棚板を前に出しても大丈夫ですか?」「下図のように、柱に使用した木材の表面から40㎜以内に収まるようにしてください。」(図は画像。図中の数字は「40㎜」のみ)

– 「振動や衝撃が加わるような場所に設置できますか?」「設置できません。」

– 「1×4材や1×6材は、2×4材や2×6材に比べて薄く、たわみやすいためです。」

– https://www.wakaisangyo.co.jp/diawall/ (本文1,872字)

  1. 若井産業「ディアウォール 商品紹介」

– 断面サイズ: 2×4材用「約38×89mm」/1×4材用「約19×89mm」「使用高さ1,100mmまで」/2×6材用「約38×140mm」/1×6材用「約19×140mm」「使用高さ1,300mmまで」

– 棚受けの耐荷重: 1×4・2×4材用「5kg (2個使用時)」/1×6・2×6材用「7kg (2個使用時)」

– https://www.wakaisangyo.co.jp/diawall/products/ (本文1,814字)

  1. DAIKEN「キャットウォーク(キャットステップ)」コラム

– 「最低15cm以上、猫どうしがすれ違うのであれば25cm以上必要です。」「ステップ同士の間隔の推奨は12cm~28cmの間で設計すると、高すぎず低すぎず、猫にとって登りやすい段差となります。」

– 「柔らかいパイン材などは傷がつきやすいため劣化が早くなってしまう可能性があります。」「ジャンプする時の猫にかかる負荷は体重以上になる点も考慮してください。」

– https://www.daiken.jp/buildingmaterials/pet/columnbaw/002/ (本文9,545字)

  1. DCM くらしメイド「ディアウォールでキャットウォーク」(2017.04.26)

– 「ディアウォールと一緒に使うのが、2×4材と木の板と棚受け。」「同じ要領で4本設置!」

– https://www.dcm-hc.co.jp/kurashimade/c_interior/20190216180304.html (本文2,766字)

  1. フタガミ「高知のみんなのDIY」「壁面を傷つけないお手軽DIYで、あっという間にキャットウォークが完成!」

– 材料「2×4材(8フィート) 3本」「1×6材(6フィート)3本」「つっぱりアジャスター 3個」「L字棚受け金具 8個」、「棚板には1×6材を使用。」

– https://diy.futagami.co.jp/?p=13330 (本文2,286字)

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この記事を書いた人

メーカーの仕様書やFAQを複数社ぶん並べて、書いてあることの違いを確かめてから記事にしています。「ペット用」と書いてあっても、中身は各社でけっこう違います。工事が要らないなら要らないと書きますし、間違えたら訂正を出して残します。

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