犬が吠えるしつけ|何に吠えているかの見分け方

犬が吠えるしつけ|何に吠えているかの見分け方
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「犬 しつけ 吠える」で実際に打ち込まれている質問を51件集めて数えたところ、42件(82.4%)が「何に吠えるか」を先に書いていました[1]。

人が来ると吠える犬のしつけ方は?(相対需要100)

犬がケージの中で吠えるときのしつけ方は?(24)

犬が外の音に吠えるときのしつけ方は?(12)

一方、検索窓に打ち込まれている語(サジェスト80行)を見ると、月100以上あるのは4行だけで、その4行はすべて場面を書いていない語でした[1]。場面の名前が付いた語で最大のものは、月70です。

同じキーワードなのに、2つのデータが逆を向いています。検索するときは「吠える しつけ」とだけ打ち、具体的に聞くときは場面を言う。つまり検索から来た読者は、まだ自分の場面を言葉にしていないということです。

この記事は、そこを先に分けます。

くらすけ

くらすけ

「吠えるのをやめさせる方法」を1個教えてほしいだけなのに、先に分けるんでつか?

はい。分けないと選べないからです。理由は、この先で数字とともに書きます。

目次

先に、数字だけ

調べたこと結果
よくある質問の件数51件・相対需要の合計395[1]
うち場面(刺激)を名指ししていた質問42件=82.4%(需要329/395=83.3%)[1]
最大の群来客・チャイム 11件・需要159=40.3%[1]
「なぜ吠えるのか」を聞く質問🔴 0件[1]
「無駄」を含む質問2件・需要19=4.8%[1]
環境省告示のなかの「吠」🔴 0件(全5ページ・抽出7,568字)[2]
動物の愛護及び管理に関する法律のなかの「鳴き声」🔴 0件(46,067字)[3]
施行規則のなかの「騒音」🔴 0件[4]

数字の読み方は、この下で1つずつ書きます。

51件の質問を分けると、どこに寄っていたか

51件を、質問文に出てくる語で機械的に群に分けました(上から順に判定し、最初に当たった群に1件だけ入れるという規則です。群分けは当編集部)。

件数相対需要
来客・チャイム11件159(40.3%)人が来ると吠える犬のしつけ方は?(100)
外の音・物音11件42犬が外の音に吠えるときのしつけ方は?(12)
外・散歩・他の犬9件69犬が外で吠えるときのしつけ方は?(22)
(場面の指定なし)9件66犬が吠えるときのしつけ方は?(17)
人(家族・特定の人)4件8犬が威嚇して吠えるときのしつけ方は?(5)
居場所(ケージ・室内)2件25犬がケージの中で吠えるときのしつけ方は?(24)
要求・食べ物2件15犬が要求で吠えるときのしつけ方は?(13)
月齢(子犬)2件10子犬が吠えるときのしつけ方は?(9)
時間帯1件1早朝に吠える犬のしつけ方は?(1)
合計51件395

来客・チャイムだけで、需要の4割を占めています。「人が来ると吠える犬のしつけ方は?」の相対需要100は、この51件のなかの最大値です[1]。

そして、編集部が意外だったのはここでした。

🔴 51件・需要395のうち、「なぜ吠えるのか」を聞く質問は0件です。「理由」という語を含む質問もありません[1]。全件が「しつけ方は?」、つまり方法の質問でした。

理由を知りたいわけではなく、今起きていることを止めたい。この語で来る人の温度は、そこにあります。

「無駄吠え」という言葉は、読者も国も使っていなかった

記事のタイトルでは「無駄吠え」がよく使われます。編集部も、この記事を書き始める前は「無駄吠え」を軸にするつもりでいました。実測したら、外れていました。

  • よくある質問51件で「無駄」を含むのは2件・需要19(4.8%)[1]
  • サジェスト80行で「無駄」を含むのは1行だけ(「無駄 に 吠える 犬 しつけ」月0)[1]

読者は「無駄吠え」と打っていません。

そして、国の文書にも出てきません。環境省告示「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」を全文取得して数えたところ、全5ページ・抽出7,568字に「吠」0件・「ほえ」0件でした[2]。

🔴 取得できなかったわけではありません。同じ本文で「しつけ」3件・「迷惑」4件・「鳴き声」2件・「騒音」2件は当たっています。検索は効いていて、そのうえで「吠」が0件です。

代わりに告示が書いているのは、これです[2]。

犬の所有者等は、頻繁な鳴き声等の騒音又はふん尿の放置等により周辺地域の住民の日常生活に著しい支障を及ぼすことのないように努めること。

(第4 犬の飼養及び保管に関する基準・3)

「無駄かどうか」ではなく、「頻繁かどうか」で書かれています。

3つの公的文書で、同じことを指す言葉が全部違う

ここが、今回いちばん驚いたところです。犬の吠え声について書いている国の文書を3つ取得して、使われている語を数えました。

文書使っている語その文書で0件だった語
環境省告示[2]頻繁な鳴き声等の騒音🔴 「吠」0件・「ほえ」0件
動物の愛護及び管理に関する法律[3]騒音🔴 「鳴き声」0件・「鳴」0件
同 施行規則[4]動物の鳴き声その他の音🔴 「騒音」0件・「騒」0件

3つとも、隣の文書が使っている語を使っていません。(3件とも当編集部が全文を取得し、対照語を当てたうえで数えました)

これは言葉遊びではなく、実務に効きます。自治体のページや管理規約を「吠え」で探しても出てこないことがある、ということです。探すなら「鳴き声」「騒音」で探してください。

くらすけ

くらすけ

ぼくの「わんっ」は、書類の上では「鳴き声その他の音」でつか。急にお堅くなりまつね。

国が「問題」と呼ぶ線は、音の大きさではなかった

では、どこからが行政の言う「問題」なのか。条文を追いました。

動物の愛護及び管理に関する法律 第25条は、3段階に分かれています[3]。

都道府県知事ができること
第1項必要な指導又は助言
第2項期限を定めて、事態を除去するために必要な措置をとるべきことの勧告
第3項勧告に従わなかった場合で特に必要があるとき、命令

そして第46条の2に、こうあります[3]。

第二十五条第三項又は第四項の規定による命令に違反した者は、五十万円以下の罰金に処する。

ここまで読むと「どのくらいうるさいと該当するのか」が知りたくなります。その数字は、条文には書かれていませんでした。

第25条第1項の言う「環境省令で定める事態」は、施行規則 第12条にあります[4]。

法第二十五条第一項の環境省令で定める事態は、次の各号のいずれかに該当するものが、周辺地域の住民(以下「周辺住民」という。)の日常生活に著しい支障を及ぼしていると認められる事態であって、かつ、当該支障が、複数の周辺住民からの都道府県知事に対する苦情の申出等により、周辺住民の間で共通の認識となっていると認められる事態(略)とする。

一 動物の飼養、保管又は給餌若しくは給水に伴い頻繁に発生する動物の鳴き声その他の音

🔴 条件として書かれているのは「複数の周辺住民」「共通の認識」です。デシベルの数値も、継続時間の分数も、この条文には1つも出てきません(「騒音」0件・当編集部の実測)[4]。

つまり、国の側の線は「音の大きさ」ではなく「何人が、どれだけ共通して困っているか」で引かれています。

🔺 これは「1軒からの苦情なら何をしてもよい」という意味ではありません。条文が定めているのは行政が動ける範囲であって、近隣との関係はその手前にあります。苦情が入ったあとに自治体側で実際に何が起きるかは別の記事で5自治体分を並べています(→ 犬が夜中に吠えると近所迷惑?苦情の前に家ですること)。

同じ「鳴き声」が、犬の側の状態としても書かれている

もう1つ、条文を読んでいて気づいたことがあります。

施行規則には第12条の2という条があり、こちらは法第25条第4項の「虐待を受けるおそれがある事態」を定めています。その第一号が、これです[4]。

一 動物の鳴き声が過度に継続して発生し、又は頻繁に動物の異常な鳴き声が発生していること。

近隣への支障(第12条)と、動物の側の状態(第12条の2)の両方に、鳴き声が置かれています。

🔺 この2つは別の条文であり、「吠えている犬はすべて具合が悪い」という意味ではありません。条文の並びを読んだ当編集部の受け止めとして書いています。ただ、「過度に継続して」「異常な鳴き声」という書き方が、動物の状態を見る側の条文にも出てくることは、覚えておいて損がないと考えます。

急に吠え方が変わった場合に、しつけより先に受診を考える理由づけとしては、獣医学の資料を引いた別の記事のほうが詳しいです(→ 犬が吠えるのを黙らせたい|無視より先に家でできること)。

場面を、家の側で切れるかどうかで分ける

ここからが本題です。51件の質問で出てきた場面を、家の側で「入ってくるもの」を減らせるかどうかで並べ直しました。

この表の判定は当編集部のものです。出典から導いたものではありません。

場面(51件での位置)犬に届いているもの家の側で触れる場所家で減らせるか(当編集部の判定)詳しい記事
来客・チャイム(11件・需要159)呼出音・人の気配・玄関の視線インターホンの音量、玄関からの見通し🟢 触れる場所が多い犬が吠える理由|通行人・来客と、家でできる対策
外の音・物音(11件・需要42)窓から入る音窓の面(サッシ・内窓)🟡 窓の面なら減らせる。家の中の音は別内窓で犬の鳴き声はどこまで静かになる?
外・散歩・他の犬(9件・需要69)屋外での接近🔴 家の外。住まいの側では触れない🔴 家では減らせない(本記事の範囲外)
人(家族・特定の人)(4件・需要8)家の中の人の動き犬の居場所と動線🟡 居場所は動かせる犬のケージの置き場所|リビング・寝室・和室の選び方
居場所(ケージ・室内)(2件・需要25)囲いの中から見える/見えないケージの位置・向き🟢 置き場所で変わる犬のケージの置き場所|リビング・寝室・和室の選び方
要求・食べ物(2件・需要15)人の行動そのもの🔴 設備ではない🔴 家では減らせない犬のしつけでやってはいけないこと|家の側の準備
時間帯(夜・早朝)(1件・需要1)夜だけ増える刺激窓の面・光🟡 夜特有の切り分けが要る犬が夜中に吠える|夜だけ起きる刺激と切り分けの順番

表の右から2列目を見てください。🔴が付いた2行——外での接近と、要求——は、家の工事では減りません。ここは手法の側の話になります。

そして🟢と🟡の行は、吠えを「直す」前に、届いている刺激そのものを減らせる場所です。しつけの手法と、家の側の準備は、どちらかではなく両方です。

くらすけ

くらすけ

つまり、「うちのは表のどの行か」を決めてから読みに行けばいいんでつね。全部読まなくていいの、助かりまつ。

分けるために、2週間だけ記録を取る

表のどの行なのかは、記憶では決まりません。「人が来ると吠える」と思っていたのに、記録を取ったら宅配のバイク音のほうが多かったということが起こり得ます。

この様式は当編集部が作ったもので、出典はありません。ただ、上の表に振り分けるために必要な項目だけに絞ってあります。

記録する項目なぜ要るか
日付と時刻夜・早朝に寄るなら、切り分けが変わる
犬がいた場所窓際/ケージの中/玄関の近く。家のどこを触るかが決まる
直前に何があったかチャイム/バイク音/人の声/家族の動き。表の行が決まる
吠えた長さ(おおよその秒数)「頻繁」「過度に継続」の条文を自分の家に当てて見るため[2][4]
そのとき家に誰がいたか留守番中か在宅中かで、打てる手が変わる

2週間つけると、上の表のどの行が多いかが見えます。多い行から順に、その行の記事へ進んでください。

🔺 「何秒以上なら問題」という線は、当編集部では出せませんでした。条文が数値を持っておらず(「騒音」0件[4])、当枠で確認した範囲では数値を示した公的資料も見つけられなかったためです。記録は自分の家の変化を見るために使い、他所との比較には使わないでください。

費用はいくら?

この記事で扱った範囲だと、お金が先に必要なものはありません。記録は紙でもスマホのメモでも取れます。

費用が出てくるのは、上の表で場所が決まったあとです。

🔺 金額は工事の範囲と家の条件で変わるため、この記事では出しません。

よくある質問

Q. 「無駄吠え」と「吠え」は、違うものですか?

A. 公的な文書では、どちらの語も使われていません。環境省告示では「頻繁な鳴き声等の騒音」[2]、法律では「騒音」[3]、施行規則では「動物の鳴き声その他の音」[4]です。「無駄かどうか」という切り分けは、条文の側には無い、という言い方までが、今回確かめられた範囲です。

Q. 人が来ると吠えます。まず何をすればいいですか?

A. 51件の質問のうち最も多いのがこの場面(11件・需要159)です[1]。家の側で触れる場所が比較的多い行でもあります。呼出音と玄関からの見通しについては、犬が吠える理由|通行人・来客と、家でできる対策 にメーカーの仕様を並べてあります。

Q. 近所から苦情が来たら、すぐ行政から命令が来ますか?

A. 条文では段階が分かれています。第25条は第1項が指導・助言、第2項が勧告、第3項が命令で、命令は「勧告に従わなかった場合において、特に必要があると認めるとき」と書かれています[3]。また、そもそも該当する事態の要件に「複数の周辺住民からの苦情の申出等により、周辺住民の間で共通の認識となっている」が入っています[4]。1件の連絡で即座に命令、という書き方にはなっていません。(🔺 実際の運用は自治体によって異なります。当編集部が確認したのは条文の文言までです)

Q. しつけの方法そのものは、この記事には書いていないのですか?

A. はい。この記事は「どの場面か」を決めるところまでです。方法については、やってはいけないことを学会の見解書から整理した 犬のしつけでやってはいけないこと|家の側の準備、家族で言葉をそろえる話は 犬のしつけ一覧|コマンドの数と家族で決める言葉 があります。

Q. 急に吠えるようになりました。しつけの問題でしょうか?

A. 急な変化は、しつけの前に受診を検討する場面として資料に挙がっています。その整理は 犬が吠えるのを黙らせたい|無視より先に家でできること にあります。当編集部が診断をすることはできません。

編集部の結論

調べる前、編集部は「この記事は無駄吠えのしつけ方をまとめるものだ」と思っていました。実測して、前提のほうが崩れました。

  • 読者は「無駄吠え」と打っていない(質問51件中2件・サジェスト80行中1行で月0)[1]
  • 読者は理由も聞いていない(「なぜ」を含む質問0件)[1]
  • 読者は場面を持っている(42件=82.4%が場面を名指し)。ただし検索窓では場面を打たない(月100以上の4行はすべて場面なし)[1]
  • 国の文書は3つとも別の語を使っていて、どれも「吠」を使っていない[2][3][4]
  • 行政の線は音の大きさではなく、「複数の周辺住民の共通の認識」だった[4]

この記事の役目は、方法を1つ渡すことではありません。上の表で自分の行を決めてもらうことです。行が決まれば、家のどこを触るのかも、読むべき記事も決まります。

編集部としては、まず2週間の記録からだと考えます。記憶で選ぶと、触る場所を間違えます。測れるものから動かすのが、いちばん確実です。

※本記事は住まいづくりの観点から一般的な情報を提供するものであり、個々のペットの診断・治療に代わるものではありません。歩き方や行動に気になる変化がある場合は、かかりつけの獣医師にご相談ください。

窓の面をどこまで触れるか、犬の居場所を動かせるかは、間取りと開口部の寸法で変わります。記録を取って場面が決まったあと、「工事が必要なのか、置き方で済むのか」の切り分けから無料で相談できます。

相談フォームはこちら

参考文献・出典

  1. ラッコキーワード(ライトプラン)よくある質問検索51件/サジェストキーワード80行(2026-09-18 実測・当メディア取得。主軸KW「犬 しつけ 吠える」)

– 群分け・割合はいずれも当編集部が規則を決めて機械集計したもの(集計スクリプト: `.tmp/g19_measure.py`)。合計は出していない(サジェスト80行は空白を除くと79キーで、同じ月2,400の行が3行並ぶため)

  1. 環境省告示「家庭動物等の飼養及び保管に関する基準」(平成14年環境省告示第37号・最終改正 令和4年環境省告示第54号)

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/laws/nt_r02_21_1.pdf (確認日 2026-09-18・全5ページ・抽出7,568字を当編集部が取得して確認。「吠」0件・「ほえ」0件/対照「しつけ」3件・「迷惑」4件・「鳴き声」2件・「騒音」2件)

  1. 動物の愛護及び管理に関する法律(昭和48年法律第105号)第25条・第46条の2

https://laws.e-gov.go.jp/law/348AC1000000105 (確認日 2026-09-18・本文46,067字を当編集部が取得して確認。「騒音」1件・「鳴き声」0件・「鳴」0件)

  1. 動物の愛護及び管理に関する法律施行規則(平成18年環境省令第1号)第12条・第12条の2

https://laws.e-gov.go.jp/law/418M60001000001 (確認日 2026-09-18・当編集部が取得して確認。「鳴き声」3件・「頻繁」2件・「騒音」0件・「騒」0件)

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この記事を書いた人

メーカーの仕様書やFAQを複数社ぶん並べて、書いてあることの違いを確かめてから記事にしています。「ペット用」と書いてあっても、中身は各社でけっこう違います。工事が要らないなら要らないと書きますし、間違えたら訂正を出して残します。

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