猫の足音の防音|夜の運動会で階下に響く音を減らす順番

猫の足音の防音|夜の運動会で階下に響く音を減らす順番
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「猫の足音がうるさい」と検索する人がいる一方で、編集部が国の資料を読んだところ、「足音」という言葉は使われていませんでした。

環境省「住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン」(全24ページ)を全文で検索したところ、「足音」は0回、「振動」も0回[1]。代わりに、集合住宅の注意事項にこう書かれています。

犬や猫の鳴き声、室内での走り回りなどの騒音に注意し、近隣に迷惑をかけないようにしましょう。[1]

名指しされているのは「走り回り」です。

編集部はこれを、言葉のあやではなく対策の方向を決める違いだと考えました。歩く音なら床の表面の問題ですが、走り回る音・降りる音は「どこから、どれだけの高さを落ちたか」の問題になります。

くらすけ

くらすけ

「足音」って言うと、そーっと歩いてる音を想像するでつ。

でも夜の運動会って、走って、飛んで、着地してるんでつよね。

目次

先に結論

#やること根拠
1上下・左右の部屋に、猫を飼っていることを伝える🔴 国のガイドラインが集合住宅の注意事項の先頭に置いている項目[1]。工事より前
2降りる高さを減らす(家具・タワーの段を1段低くする)据え置き型の高さは 78〜120cm と製品で違う[2]。選び直せる
3着地点に敷く(面ではなく、降りてくる場所に)走り回る音は「面」ではなく「点」で発生する
4床そのものの工事を検討するここが最後。床材で下げられる音の種類には限りがある(→ C-3)
5時間帯を把握する環境省の環境基準は夜間=22時〜翌6時[3]。⚠️ 屋外の基準で、上階の生活音には適用されない

🔴 編集部の結論を先に書きます。

猫の音の対策は、床から始めると高くつきます。

猫の「夜の運動会」で階下に届いているのは、歩いている音ではなく、降りている音です。そして降りる高さを決めているのは、床ではなく家具です。

家具の高さは今日変えられます。床は工事になります。順番はこの通りに考えてください。

1. まず、国の資料が何を問題にしているか

環境省の「住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン」は、集合住宅で犬猫を飼うときの注意事項を並べています。編集部が読んで意外だったのは、その並び順でした。

先頭にあるのは工事の話でも、床材の話でもありません。

上下、左右の部屋の居住者には犬や猫を飼育していることを必ず知らせてください。[1]

「知らせる」が最初です。

同じ節の中に、騒音についての一文があります。

犬や猫の鳴き声、室内での走り回りなどの騒音に注意し、近隣に迷惑をかけないようにしましょう。[1]

編集部の判断としては、この順番には意味があります。音を完全に消すことはできません。同じ音でも、「猫を飼っていると知っている人」と「原因が分からない人」では、受け取り方が変わります。

⚠️ もちろん、伝えれば何をしてもいいという話ではありません。ガイドラインも「近隣に迷惑をかけない飼い方が基本」としています[1]。

なお、同ガイドラインは犬猫の飼育全般を扱う資料で、床の工法や遮音等級には触れていません。そこは別の資料の領分です(→ 4章)。

2.「足音」ではなく「降りる音」だと考える理由

猫が走り回る動きを分けると、走る/跳ぶ/降りるの3つになります。このうち、階下にいちばん伝わりやすいのは降りる(着地する)動きです。

理由は、力のかかり方が違うからです。歩く動きは体重を左右の足に分けて置いていきますが、着地は体重が一度に一点にかかります。さらに、高い所から降りるほど、その瞬間に持っている運動エネルギーが大きくなります。

編集部で、位置エネルギーの式(E=mgh)にあてはめて計算してみました。体重4kgの猫が、それぞれの高さから降りたときの値です。

降りる高さ位置エネルギー(体重4kgの場合)
0.78m(段ボール製2段タワーの高さ)[2]約31J
0.94m(据え置き3段タワー)[2]約37J
1.17m(段ボール製3段タワー)[2]約46J
1.20m(据え置き4段タワー)[2]約47J

🔴 重要な断りを入れます。これはエネルギーの計算であって、音の大きさ(デシベル)ではありません。

エネルギーが1.5倍になっても、音が1.5倍になるわけではありません。床の構造・仕上げ・下の部屋の状況で、実際に伝わる音は変わります。編集部が言えるのは、「同じ猫でも、降りる高さで、床にかかる衝撃は変わる」という一点だけです。

それでも、この計算をした価値はありました。タワーを1段低いモデルに替えるだけで、着地の衝撃は3割前後変わることが分かります。そして、それは工事ではありません。

くらすけ

くらすけ

床を張り替える前に、降りる場所を低くする。

……たしかに、そっちのほうが先に試せまつね。

3. 家具の高さは、思っているより選べる

「キャットタワーの高さ」は、メーカーの商品情報に必ず書いてあります。アイリスオーヤマが公式コラムで紹介している同社製品の高さを並べます[2]。

製品高さ
キャットタワー 段ボール ねこねこタワー(2段)据え置き78cm
ナチュラルキャットタワー(3段)据え置き94cm
キャットタワー 段ボール ねこねこタワー(3段)据え置き117cm
ナチュラルキャットタワー(4段)据え置き120cm

同じメーカーの中だけで、78cmから120cmまで幅があります。

同社は、突っ張り式と据え置き式の違いをこう説明しています[2]。

同社の説明(要旨)
突っ張り式天井と床で突っ張って安定する。少ないスペースに設置でき、天井近くまで登れる。地震などでの転倒も防げる。天井や床を傷つけないような工夫が必要
据え置き式高さ・幅・奥行きの種類が豊富。突っ張り式に比べ高さがなく、部屋のスペースを使う

🔴 音の観点だけで見ると、この2つは正反対です。突っ張り式は「天井近くまで登れる」ことが長所ですが、登れる高さ=降りる高さでもあります。

⚠️ だから突っ張り式が悪い、という意味ではありません。同社は子猫・シニア猫には「低いキャットタワーがおすすめ」としています[2]。猫の運動量と、階下への配慮と、置ける面積のどれを優先するか——その順番を、家ごとに決める話です。

そして編集部が確認したところ、同社が挙げている「キャットタワー設置時の注意点3つ」は、①安全に過ごせるように設置する ②十分な広さがあるか確認する ③キャットタワーが置ける高さがあるか確認する の3つでした[2]。

階下への音は、この3つに入っていません。

⚠️ ここは正確に書きます。これは「メーカーが階下の音を無視している」という意味ではありません。編集部が確認したのはこの1本の記事(2024年8月23日更新)の中身だけで、同社が別のページで触れている可能性はあります。言えるのは、キャットタワーの選び方を説明する記事の中では、音は論点になっていなかった、ということです。

だからこそ、そこは住まい側で足す必要があります。

4. 床の工事を考えるのは、ここから

ここまでの3つを試しても足りないときに、床の話になります。

床の防音は、「マットを敷けば静かになる」という単純な話ではありません。編集部が犬の足音について調べたときに、国土交通省の告示と業界団体の資料から確かめた要点は次のとおりでした。

  • 床の衝撃音は重量床衝撃音軽量床衝撃音に分けて扱われている
  • 床の仕上げ材で表示できるのは、そのうち一方だけ
  • 薄い床材は、建物の躯体が出す重量床衝撃音にほとんど影響を与えない(日本繊維板工業会の記述)

詳しい数値と等級の読み方は [犬の防音マットの効果|床の防音リフォームとの違いと費用](https://pet-kurashi.net/2026/09/05/dog-soundproof-mat/) にまとめています。猫の場合も、床材の等級表示を見るときの読み方は同じです。

⚠️ ただし、犬と猫で「音の出方」は違います。上の記事は犬の足音(歩行)を主に扱っています。猫は着地が中心なので、面全体に敷くより、降りてくる場所に敷くほうが、費用対効果が読めます。

タワーの真下、ソファの前、キャットステップの着地点——まず、どこに降りているかを見てください。毛が集まる場所や、床の傷が集中している場所が手がかりになります。

それでも解決しない場合に、床そのものの工事(下地からの遮音)を検討する。この順番なら、無駄な工事を1つ減らせます。

5. 時間帯の話(数字は参考として)

「夜の運動会」というくらいなので、時間帯は避けて通れません。

環境省の「騒音に係る環境基準」では、時間の区分がこう定義されています[3]。

時間の区分は、昼間を午前6時から午後10時までの間とし、夜間を午後10時から翌日の午前6時までの間とする。[3]

基準値は地域の類型ごとに決まっています[3]。

地域の類型昼間夜間
AA(療養施設・社会福祉施設等が集合する地域など)50デシベル以下40デシベル以下
A(専ら住居)・B(主として住居)55デシベル以下45デシベル以下
C(住居と商業・工業等)60デシベル以下50デシベル以下

🔴 この数字を、そのまま「上の階の猫の音の合格ライン」として使わないでください。

環境省のこの基準は、屋外の騒音(道路交通騒音など)について、地域として維持されることが望ましい水準を定めたものです。上の階の住人が出す生活音を測って良し悪しを判定するための基準ではありません。

編集部が、それでもこの数字を載せた理由は1つです。「夜間は22時から」という区切りが国の資料で定義されているからです。

猫が走り出す時間帯が22時を越えているなら、それは説明のしやすい話になります。1章の「上下・左右に伝える」を実行するとき、「22時以降は特に気をつけています」と言えるかどうかで、話の通りやすさが変わります。

6. よくある質問

⚠️ この節の質問は、ラッコキーワードの「よくある質問検索」で実測したものではありません。主軸KW『猫 足音 防音』では質問が0件だったため、編集部が本文の内容から立てたものです。実測した質問を装わないため、明記します。

Q. 防音マットを部屋全体に敷けば解決しますか。

A. 「面で敷く」より先に「どこに降りているか」を見てください。猫の音は走り回りと着地が中心で、発生する場所が偏ります。床材で下げられる音の種類にも限りがあります(→ [犬の防音マットの効果](https://pet-kurashi.net/2026/09/05/dog-soundproof-mat/))。

Q. 賃貸ですが、床の工事はできません。

A. その場合こそ、降りる高さを減らす(1・2章)が現実的です。家具は工事ではないので、退去時にも影響しません。賃貸で敷けるものの範囲は [賃貸でできる犬の床滑り対策|退去時に請求されないための床の守り方](https://pet-kurashi.net/2026/08/20/rental-dog-floor/) で床材側の考え方を扱っています。

Q. 鳴き声も気になります。

A. 音の種類が違うので、対策も別です。壁・ドア・床から考える手順は [犬の鳴き声の防音対策|「吸音材を貼る」が効かない理由から始める](https://pet-kurashi.net/2026/08/22/dog-bark-soundproof/)、窓から考える場合は [内窓で犬の鳴き声はどこまで静かになる?](https://pet-kurashi.net/2026/08/22/inner-window-soundproof/) にまとめています。

Q. キャットタワーをやめれば静かになりますか。

A. やめることは勧めません。環境省のパンフレットは猫の飼い方の基本として「上下運動できるスペースや落ち着ける場所の確保」を挙げています[4]。必要なのは高さを取り上げることではなく、降りる高さを選び直すことです。部屋づくり全体の優先順位は [猫の部屋づくりで本当に必要なもの](https://pet-kurashi.net/2026/08/24/cat-room-essentials/) を参照してください。

7. 編集部の結論

調べる前、編集部は「猫の足音の記事だから、床材と遮音等級の話になる」と考えていました。

実際に国の資料を読むと、そもそも「足音」という語が使われていませんでした。[1]使われていたのは「走り回り」です。そして同じ資料が最初に求めているのは、工事ではなく、近隣に飼っていると伝えることでした。

一方、キャットタワーの選び方を説明する記事のほうには、階下への音という観点が入っていませんでした[2]。猫の側の資料は音を扱い、家具の側の資料は音を扱っていない。その間が空いています。

だから編集部の答えはこうなります。

順番は「伝える → 高さを減らす → 着地点に敷く → 床を工事する」。

費用は右へ行くほど上がり、今日できることは左にあります。

どこに降りているのか、その真下の部屋がどうなっているのかは、資料では分かりません。床の工事が必要かどうかは、建物の構造と、いまの床の状態を見ないと決まりません。

工事が必要かどうかの切り分けから、[住まいの相談](https://pet-kurashi.net/soudan/)でご相談いただけます

参考文献・出典

  1. 環境省「住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン」(全24ページ・確認日: 2026-09-09)

– 「V 集合住宅における犬及び猫の飼育」より「上下、左右の部屋の居住者には犬や猫を飼育していることを必ず知らせてください」「犬や猫の鳴き声、室内での走り回りなどの騒音に注意し、近隣に迷惑をかけないようにしましょう」

– ⚠️ 当編集部が本文を正規化(空白除去)して全文検索した結果、「足音」0回・「振動」0回(PDF由来のテキストは行の途中で改行が入るため、空白を落としてから数えている)

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2202.pdf

  1. アイリスオーヤマ「キャットタワーのおすすめは?猫が喜ぶ選び方や設置場所と注意点」(+1 Day・公開日2024.08.23/最終更新日2024.08.23・確認日: 2026-09-09)

– 高さ:ねこねこタワー 2段 78cm/3段 117cm、ナチュラルキャットタワー 3段 94cm/4段 120cm

– 突っ張り式「天井と床で突っ張り安定する」「少ないスペースに設置でき、天井近くまで登れる」「天井や床を傷つけないような工夫が必要」/据え置き式「突っ張り式に比べ高さがなく部屋のスペースを使う」

– 子猫・シニア猫には「低いキャットタワーがおすすめ」

– 「キャットタワー設置時の注意点3つ」= ①安全に過ごせるように設置する ②十分な広さがあるか確認する ③キャットタワーが置ける高さがあるか確認する

https://www.irisohyama.co.jp/plusoneday/pet/297

  1. 環境省「騒音に係る環境基準について」(平成10年9月30日環告64/最終改正 平成24年3月30日環告54・確認日: 2026-09-09)

– 時間の区分:昼間=午前6時〜午後10時、夜間=午後10時〜翌日の午前6時

– 基準値:AA 昼50/夜40デシベル以下、A及びB 昼55/夜45デシベル以下、C 昼60/夜50デシベル以下

– ⚠️ 本基準は屋外の騒音について地域として維持されることが望ましい水準であり、上階の生活音の可否を判定するものではない(本文にその旨を明記している)

https://www.env.go.jp/kijun/oto1-1.html

  1. 環境省「共に生きる 高齢ペットとシルバー世代」(確認日: 2026-09-09)

– 猫の飼い方の基本として「上下運動できるスペースや落ち着ける場所の確保など、猫本来の習性や行動に応じた環境づくりに配慮することが大切です」

https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/r0109/pdf/full.pdf

  1. 位置エネルギーの計算(当編集部)

– E=mgh(m=4kg、g=9.8m/s²)で、h=0.78m→約31J、0.94m→約37J、1.17m→約46J、1.20m→約47J

– ⚠️ エネルギーであって音の大きさ(デシベル)ではない。床の構造・仕上げ・下階の状況で実際に伝わる音は変わる(本文に明記)

  1. ラッコキーワード実測(2026-09-09・当セッション実施・計2クレジット)

– 主軸KW『猫 足音 防音』月間10/難易度20/CPC $0.4/競合性100(queue.md の 2026-08-20 実測値と一致

– サジェスト6件(猫 足音 防音 対策10/猫 の 足音 防音10/猫 の 足音 防音 マット0・過去30日に出現/猫 足音 防音 マット・猫 の 足音 防音 対策は数値なし)

– よくある質問0件

– ⚠️ 見出し抽出(2クレジット)は取っていない。そのため上位ページに関する記述は本文に一切書いていない

– `docs/research-notes/2026-09-09-rakko-keyword-C-2.md`

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この記事を書いた人

メーカーの仕様書やFAQを複数社ぶん並べて、書いてあることの違いを確かめてから記事にしています。「ペット用」と書いてあっても、中身は各社でけっこう違います。工事が要らないなら要らないと書きますし、間違えたら訂正を出して残します。

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