いちばん多く調べられている質問は、「犬用のスロープの代用になるものは?」でした(2026年9月6日実測)[1]。
気持ちはよく分かります。板を渡せば済むのではないか、と誰でも一度は考えます。編集部も同じことを考えました。
そこで先に、その板が何メートル必要なのかを調べることにしました。
すると、スロープの勾配には公的な数値がありました。建築基準法施行令にも、バリアフリー法にもあります[2][3]。犬用のものではなく、人が車いすで通るための基準です。
その数値を、日本の家の玄関の段差に当てはめてみると、必要な板の長さは1.44m〜2.16mになりました。
くらすけ
2メートル……玄関に置いたら、ドアが開かないでつ。
この記事は、そこから始めます。
先に結論:スロープは「長さ」で決まる
先に全体をまとめます。
| # | 決めること | 判断の材料 |
|---|---|---|
| 1 | その段差は何cmか | 測る。測らずに製品を選ばない |
| 2 | 必要な長さは何mか | 段差の高さ × 勾配の分母(1/8なら8倍、1/12なら12倍) |
| 3 | その長さを置けるか | 置けないなら、スロープ以外の手を考える |
| 4 | 表面は滑らないか | 玄関土間は濡れる。傾いた面での滑りは、平らな床より危ない |
| 5 | 上と下に平らな場所があるか | 助走と減速の場所。傾斜が終わった瞬間が、いちばん転びやすい |
🔴 編集部の結論を先に書くと、こうです。
「スロープにするか、ステップにするか」より先に、「その段差に必要な長さを置けるか」を確かめてください。置けないなら、その場所はスロープに向いていません。
スロープの勾配には、公的な数値があった
ここが今回いちばん驚いたところです。
建築基準法:階段に代わる傾斜路は1/8以下
建築基準法施行令第26条は、階段に代わる傾斜路の勾配を8分の1を超えないこととしています。千葉県の整備基準の解説は、この条文を「建築基準法施行令第26条で規定されている最大勾配8分の1」と参照しています[2]。
1/8とは、1m進んで12.5cm上がる傾きです。
バリアフリー法:1/12以下(高さ16cm以下なら1/8以下)
高齢者や障害のある人の移動に配慮した整備基準では、より緩やかになります。
勾配は、12分の1(傾斜路の高さが16cm以下の場合は、8分の1)を超えないこと。[2]
1/12は、1m進んで約8.3cm上がる傾きです。
この「1/12」がどこから来たのか
同じ解説に、出どころが書いてありました。
勾配については、国際シンボルマークの掲示のための基準となっている12分の1を基本勾配としている。[2]
「なんとなく緩やかそうな数字」ではなく、国際的な表示基準に合わせた数値でした。
そして、高低差が小さいときだけ1/8まで許される理由も書かれています。
高低差が小さい場合には、建築基準法施行令第26条で規定されている最大勾配8分の1としている[2]
国が「傾斜路」に求めていること(誘導基準)
国土交通省の建築物移動等円滑化誘導基準のチェックリストでは、傾斜路(第6条)についてこう定めています[3]。
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 幅 | 150cm以上(階段に併設する場合は120cm以上) |
| 勾配 | 1/12以下 |
| 踊場 | 高さ75cm以内ごとに、踏幅150cm以上 |
| 手すり | 両側に設ける(高さ16cm以下の傾斜部分は免除) |
| 表面 | 滑りにくい仕上げ |
| 識別 | 前後の廊下等と識別しやすいもの |
⚠️ 🔴 重要な注意です。これはすべて、人が(多くは車いすで)通るための基準です。犬のための基準ではありません。
犬が安全に上れる勾配を示した公表値は、今回確認した範囲では見つけられませんでした。探したのは、建築基準法施行令の解説(千葉県)、国土交通省の誘導基準チェックリスト、住宅性能表示制度の評価方法基準、環境省の高齢ペット向け資料の4つです。獣医学の学術論文には当たっていません。
それでも人の基準を引くのは、「長さがどれだけ要るか」という算数の部分は、通る相手が誰でも変わらないからです。
日本の家の段差は、何cmなのか
次に、当てはめる相手を調べました。住宅性能表示制度の評価方法基準(高齢者等配慮対策等級・専用部分)に、はっきり書いてあります[4]。
原則は「3mm以下」
日常生活空間内の床が段差のない構造(設計寸法3mm以下又は仕上げ寸法5mm以下の段差が生じるものを含む。……)であること[4]
バリアフリーの家では、床の段差は3mm以下が原則ということです。
ところが、例外がある
同じ条文が、例外として認めている段差を並べています[4]。
| 場所 | 認められている段差 |
|---|---|
| 玄関の出入口(くつずりと玄関外側) | 20mm以下 |
| 玄関の出入口(くつずりと玄関土間) | 5mm以下 |
| 🔴 玄関の上がりかまち | 110mm以下(接地階に存する玄関は180mm以下) |
| 勝手口等の出入口・上がりかまち | (条件付きで例外) |
| 居室の床と、その他の部分の床(一定の条件) | 300mm以上450mm以下 |
🔴 原則3mm以下の家の中で、玄関の上がりかまちだけは180mmまで認められています。
編集部としては、ここが「玄関だけ最後まで段差が残る」ことの理由だと読みました。靴を脱ぐ文化があり、土間と床を分ける必要があるからです。人の基準でも、玄関は特別扱いになっていました。
くらすけ
家の中はぜんぶ3ミリなのに、玄関だけ18センチ。ぼくの足の長さより高いでつ。
計算してみる:その段差に、何メートル要るか
材料がそろったので、編集部で計算しました。必要な長さ=段差の高さ × 勾配の分母です。
| 段差の高さ | 1/8(施行令26条の最大)[2] | 1/12(バリアフリー基準)[2][3] |
|---|---|---|
| 5cm(敷居・小さな框) | 40cm | 60cm |
| 10cm | 80cm | 1.2m |
| 11cm(上がりかまちの上限)[4] | 88cm | 1.32m |
| 15cm | 1.2m | 1.8m |
| 🔴 18cm(接地階の玄関の上限)[4] | 1.44m | 2.16m |
| 20cm(掃き出し窓〜屋外など) | 1.6m | 2.4m |
| 40cm(ソファの座面の高さの例) | 3.2m | 4.8m |
⚠️ これは編集部が算術で出した数値です。公表された「犬用スロープの推奨長さ」ではありません。人の基準の勾配を、日本の住宅の段差寸法に当てはめただけです。
この表を作ってみて、はっきりしたことがあります。
- 敷居のような5cm前後の段差なら、40〜60cmで足りる。現実的です
- 玄関の上がりかまち(11〜18cm)は、1m〜2mを超える。玄関土間の奥行きを考えると、置ける家は限られます
- ソファやベッドの高さになると、3m以上。部屋の中に置ける長さではありません
🔴 つまり、「段差が高いほどスロープは不利になる」という関係があります。そして世の中で「スロープが欲しい」と言われる場所ほど、段差が高いという、ねじれた関係になっていました。
「代用できないか」への答え
いちばん多い質問がこれでした(相対需要100)[1]。先に計算したのは、この質問に答えるためです。
長さが足りないものは、代用になっていない
すのこ・板・雑誌・段ボール。どれも「段差に立てかける」ことはできます。問題は、上の表の長さを満たしているかです。
満たしていない場合、それは「緩やかな坂」ではなく「急な坂」です。急な坂は、上るときより下りるときのほうが危ないという性質を持ちます。
表面の条件が2つある
誘導基準は傾斜路について「表面は滑りにくい仕上げであるか」を求めています[3]。千葉県の解説はさらに具体的です。
傾斜路は車椅子がスリップしないように、滑りにくい材料で仕上げる。特に濡れるおそれのある部分は、ノンスリップ加工を施す等、床仕上げに配慮する。[2]
🔴 玄関の土間は、濡れる場所です。雨の日に帰ってきた足で上ります。平らな床でも滑る条件が、傾いた面に乗ります。
床の滑りそのものについては、[老犬のフローリング対策](https://pet-kurashi.net/2026/09/03/senior-dog-slippery-floor/)で、床の滑りにくさの数値まで調べています。傾斜のある面では、その条件がさらに厳しくなると編集部は考えます。
固定されているか
代用品でいちばん抜けやすいのがここです。踏んだ瞬間にずれる、片側が浮く、下端が動く。動くスロープは、段差より危険になりえます。
編集部としては、代用を全部だめだと言うつもりはありません。言えるのは、「長さ」「滑らない表面」「動かない固定」の3つを満たしていれば代用でよく、満たしていなければ製品でも代用でも同じように危ない、ということです。
「ステップとスロープ、どっちがいい?」
これも需要の高い質問です(相対需要52)[1]。
判断は「置ける長さ」から入る
| 条件 | 向いているもの |
|---|---|
| 必要な長さを置ける(敷居・低い框など) | スロープ |
| 長さを置けない(玄関の框・ソファ・ベッド) | ステップ(段を分ける) |
| 上下に平らな場所がない | どちらも設置場所を見直す |
「上下に平らな場所」が要る理由
誘導基準は、高さ75cm以内ごとに踏幅150cm以上の踊場を求めています[3]。なぜ踊場が要るのか、千葉県の解説に理由が書いてありました。
傾斜路の途中で昇降中の車椅子使用者が休憩したり昇り時に加速したり下降時に減速する必要があるため、一定の間隔で平坦な部分を設けることとしている[2]
「加速」と「減速」の場所です。
編集部としては、これは犬にもそのまま当てはまる考え方だと見ています。傾斜の下端がいきなり壁や靴箱で終わっていると、降りきった瞬間に止まる場所がありません。⚠️ ただしこれは編集部の見立てであり、犬で検証されたものではありません。
場所別に見る:家の「動かせない段差」
上位で語られているのは、主に置き型の製品です。ここでは、動かせない段差のほうを見ます。
玄関の上がりかまち(11〜18cm)[4]
いちばん高く、いちばん通る回数が多い場所です。
- スロープ:1/8で1.44m、1/12で2.16m(18cmの場合)。土間の奥行きが足りない家が多い
- 🟢 式台(しきだい)で段を分ける:後述
室内の敷居(数mm〜数cm)
低いぶん、スロープが現実的な場所です。5cmなら1/8で40cm、1/12で60cm。廊下の幅を大きく塞ぎません。
⚠️ ただし、敷居の上を通るのは扉です。厚みのあるものを置くと、引き戸や開き戸が当たります。ここは工事側の話になります。
掃き出し窓・ベランダの出入口
外に出る動線です。評価方法基準はバルコニーの出入口も例外として挙げています[4]。屋外側は濡れます。表面の条件(前述)が効いてきます。
ソファ・ベッド(30〜45cm前後)
計算上、スロープでは3m以上必要になります。現実的にはステップ(段)です。
なお、評価方法基準は「居室の床とその他の部分の床の300mm以上450mm以下の段差」を例外として認めています[4]。人の家でも、この高さは「段のまま残す」ことが前提になっている、ということです。
階段
階段は別の記事にしています。家の階段の急さと、そこで何ができるかは[老犬の階段対策](https://pet-kurashi.net/2026/08/28/senior-dog-stairs/)にまとめました。この記事では扱いません。
🟢 国の基準が認めているもう一つの解:段を分ける
これは、条文を読んでいて見つけたものです。
評価方法基準は、玄関の上がりかまちの段差についてこう書いています[4]。
玄関の上がりかまちの段差(奥行き300mm以上の式台を設ける場合の土間と式台との段差及び式台と上がりかまちの段差を含む。)で、110mm(接地階に存する玄関のものにあっては180mm)以下としたもの[4]
読み解くと、こうなります。
- 奥行き300mm以上の式台を置いてよい
- その場合、土間↔式台と式台↔上がりかまちのそれぞれが110mm(接地階180mm)以下であればよい
🔴 つまり、国の基準は「1つの段差をスロープで消す」だけでなく、「段を2つに分ける」ことも認めています。
編集部としては、これが玄関でいちばん現実的な手だと考えます。理由は単純で、2mの板は置けないが、奥行き30cmの台なら置けるからです。
⚠️ 注意点も書いておきます。
- 式台の奥行きは300mm以上が条件です[4]。細い板を置くのとは違います
- これは人の基準です。犬にとって最適な段の高さと奥行きを示した公表値は、今回確認した範囲では見つけられませんでした
- 式台自体が動くと、新しい危険になります。固定の方法は現地の土間の状態で変わります
そもそも、なぜ段差が問題になるのか
環境省が出している高齢ペット向けの資料に、老化のサインが並んでいます。
■行動■ 反応が鈍くなる。運動量が減る。トイレをうまく使えなくなる。段差でつまずく。高いところに飛び上がれなくなる。寝ている時間が長くなる。[5]
「段差でつまずく」と「飛び上がれなくなる」が、並んで挙げられています。
同じ資料の「高齢犬・高齢猫の過ごしやすい部屋づくり」の図には、住まい側の項目が6つ並んでいます[5]。
| 項目 | 書かれていること |
|---|---|
| 安全対策 | 階段や台所は柵で入れなくしたり、高いキャットタワーは低くする |
| トイレ | 入り口を浅くして段差をなくしたり、スロープを付けるなど入りやすく |
| 床材 | マットなどを敷き、滑りにくい床に。爪が引っかかるような絨毯はやめる |
| 寝床 | やわらかい素材で、涼しい場所と暖かい場所に |
| 食事 | 食器を高く食べやすくする |
| 手入れ | 定期的な爪切りとブラッシング |
🔴 気づいたことがあります。この資料で「スロープ」という語が出てくるのは、トイレの入り口だけでした。玄関や家具については、「柵で入れなくする」「低くする」という書き方です。
編集部の読み方としては、国の資料は「段差にスロープを掛ける」よりも「そもそも上らせない・高さを下げる」を先に置いているように見えます。⚠️ ただしこの資料はA4数ページの一般向け冊子で、住まいの各部を網羅したものではありません。書かれていないことを「不要」と読むことはできません。
トイレまわりの寸法は[老犬の介護の部屋作り](https://pet-kurashi.net/2026/09/04/senior-dog-care-room/)で、メーカーの公表寸法まで並べています。
買う前に知っておきたい4つのこと
1. 段差を測ってから選ぶ
製品の「対応高さ」は、必要な長さを決めるための入力値です。測らずに選ぶと、手元に届いてから長さが足りないことが分かります。
2. 傾斜の下端が、いちばん危ない
誘導基準が踊場を求める理由は「下降時に減速する必要がある」でした[2]。降りきる場所に、平らな面を確保してください。
3. 濡れる場所は条件が変わる
玄関土間・ベランダ・浴室前。千葉県の解説は「濡れるおそれのある部分はノンスリップ加工を」と書いています[2]。
4. スロープが唯一の解ではない
式台で段を分ける[4]、上らせない[5]、家具の高さを下げる[5]。国の基準と国の資料は、どちらもスロープ以外の手を並べています。
費用はいくら?
犬用スロープの設置費用について、今回、一次情報として引ける出典を確認できませんでした。そのため、この記事では金額を書きません。
工事で段差に手を入れる場合、金額を左右するのは次の項目です。
- 置くだけか、造作するか(式台の設置・敷居の撤去・土間のかさ上げ)
- 扉との干渉(厚みが出ると、引き戸・開き戸が当たる)
- 既存床の状態(重ね貼りで済むか、剥がすか)
- 土間か床か(土間はコンクリート。床とは工事の種類が違う)
工事費全体の考え方は[ペットリフォームの費用相場](https://pet-kurashi.net/2026/08/20/pet-reform-cost/)、業者の選び方は[ペットリフォーム業者の選び方](https://pet-kurashi.net/2026/08/20/pet-reform-contractor/)にまとめています。
よくある質問
Q. 犬用スロープの代用になるものはありますか?
A. 「長さ」「滑らない表面」「動かない固定」の3つを満たしていれば、代用でも成立します。満たしていなければ、製品でも代用でも同じように危険です。長さは、段差の高さ×8(1/8)〜×12(1/12)が目安になります(人の基準を当てはめた場合)[2][3]。
Q. 犬のスロープの勾配はどのくらいがいいですか?
A. 犬向けの公表基準は、今回確認した範囲では見つけられませんでした。参考になるのは人の基準で、建築基準法施行令第26条は1/8以下、バリアフリーの整備基準は1/12以下(高さ16cm以下は1/8以下)です[2]。
Q. 犬が安全に登れる角度は何度ですか?
A. 角度で示した公表基準を確認できませんでした。人の基準を角度に直すと、1/8は約7.1度、1/12は約4.8度です(編集部の計算)。犬にそのまま当てはめられるものではありません。
Q. 玄関の段差にスロープを置けますか?
A. 段差の高さ次第です。住宅性能表示制度の評価方法基準では、接地階の玄関の上がりかまちは180mmまで認められています[4]。180mmに1/8を当てると1.44m、1/12なら2.16m必要です(編集部の計算)。土間の奥行きが足りない家が多いと考えられます。
Q. 玄関にスロープを置けないときは?
A. 式台で段を分ける方法があります。評価方法基準は奥行き300mm以上の式台を認めており、土間↔式台と式台↔上がりかまちのそれぞれが基準内に収まればよい、という考え方です[4]。
Q. 敷居の段差にはスロープを使えますか?
A. 高さが低いので現実的です。5cmなら1/8で40cm、1/12で60cmです(編集部の計算)。⚠️ ただし引き戸・開き戸が当たらないかを先に確認してください。
Q. ソファやベッドにはスロープとステップ、どちらですか?
A. 高さが30〜45cm前後になると、スロープでは3m以上必要になり(編集部の計算)、部屋に置ける長さではなくなります。現実的にはステップです。
Q. 階段にスロープを掛けてもいいですか?
A. 階段は別の話です。家の階段の急さと、そこで住まい側にできることは[老犬の階段対策](https://pet-kurashi.net/2026/08/28/senior-dog-stairs/)にまとめています。
Q. 段差でつまずくようになったら、まず何をすればいいですか?
A. 環境省の高齢ペット向け資料は、老化のサインとして「段差でつまずく」「高いところに飛び上がれなくなる」を挙げ、住まい側の対策として柵・高さを下げる・滑りにくい床を並べています[5]。歩き方や行動に気になる変化がある場合は、住まいの工夫より先に、かかりつけの獣医師にご相談ください。
編集部の結論
- スロープは「勾配」ではなく「長さ」で決まる。必要な長さ=段差の高さ×8〜12(人の基準を当てはめた場合)[2][3]
- 公的な勾配は 1/8(建築基準法施行令第26条)と 1/12(バリアフリーの整備基準)[2]。1/12は国際シンボルマークの掲示基準に合わせた数値でした[2]
- 🔴 ただし、これはすべて人が通るための基準です。犬の基準ではありません。犬向けの公表値は、今回確認した4つの資料では見つけられませんでした
- 🔴 住宅性能表示制度では床の段差は3mm以下が原則。それでも玄関の上がりかまちだけは110mm(接地階180mm)まで例外[4]。人の家でも、玄関は最後まで段差が残る場所でした
- 18cmに1/8を当てると1.44m、1/12なら2.16m(編集部の計算)。玄関土間に置ける長さではないことが多い
- 🟢 国の基準は「段を分ける」ことも認めている。奥行き300mm以上の式台なら、段差を2つに割れます[4]
- 表面と固定を軽く見ない。誘導基準は「滑りにくい仕上げ」[3]、千葉県の解説は「濡れるおそれのある部分はノンスリップ加工」[2]
- 降りきる場所に、平らな面を。踊場の理由は「昇り時に加速したり下降時に減速する」ためでした[2]
くらすけ
「どのスロープを買うか」の前に、「うちの段差は何センチか」を測るところからだったんでつね。
段差そのものを直すか、スロープや式台を置くかは、いまの土間・床・下地・扉との干渉によって変わります。厚みが出れば扉が当たり、その段差が新しいつまずきの原因になります。
玄関の框を残したまま何が置けるのか、敷居を撤去できるのか、土間をかさ上げできるのか。
ご自宅の場合どうなるかは、段差の写真と寸法を見ながら確認できます。
→ [住まいの相談をする](https://pet-kurashi.net/soudan/)(相談は無料です。工事が必要かどうかの切り分けから相談できます)
※本記事は住まいづくりの観点から一般的な情報を提供するものであり、個々のペットの診断・治療に代わるものではありません。歩き方や行動に気になる変化がある場合は、かかりつけの獣医師にご相談ください。
参考文献・出典
(すべて2026-09-06確認)
- ラッコキーワード実測(2026-09-06・b-pet-kurashi 実施)『犬 スロープ』月間2,400/難易度35/CPC$0.14。上位20ページの平均見出し数31.71/平均文字数10,067。見出しに「勾配」0本・「cm」0本・「上がり框/框」0本・「敷居」0本・「玄関」0本・「代用」0本。よくある質問88件の相対需要(犬用のスロープの代用になるものは?=100/ニトリの犬用スロープは使えますか?=59/犬にステップとスロープのどちらがいいですか?=52/犬のスロープの勾配は?=38/犬が安全に登れるスロープの角度は?=26) — `docs/research-notes/2026-09-06-rakko-keyword-E-2.md`
- 千葉県「Ⅱ 整備基準の解説(建築物/公共交通機関の施設/道路/公園等/共通事項)」傾斜路の項(「勾配は、12分の1(傾斜路の高さが16cm以下の場合は、8分の1)を超えないこと」/「勾配については、国際シンボルマークの掲示のための基準となっている12分の1を基本勾配としている」/「高低差が小さい場合には、建築基準法施行令第26条で規定されている最大勾配8分の1としている」/「傾斜路の途中で昇降中の車椅子使用者が休憩したり昇り時に加速したり下降時に減速する必要があるため、一定の間隔で平坦な部分を設ける」/「特に濡れるおそれのある部分は、ノンスリップ加工を施す等、床仕上げに配慮する」/幅は内法1.2m以上・段を併設する場合は90cm以上) https://www.pref.chiba.lg.jp/kenchiku/tetsuzuki/documents/fukumachi-kenchiku.pdf
- 国土交通省「建築物移動等円滑化誘導基準チェックリスト」傾斜路(第6条)(幅150cm以上/勾配1/12以下/高さ75cm以内ごとに踏幅150cm以上の踊場/両側に手すり・高さ16cm以下の傾斜部分は免除/表面は滑りにくい仕上げ/前後の廊下等と識別しやすいもの) https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/barrier-free.files/07-01yuudou.pdf
- 国土交通省「評価方法基準 9 高齢者等への配慮に関すること 9-1 高齢者等配慮対策等級(専用部分)」(②段差 a「日常生活空間内の床が段差のない構造(設計寸法3mm以下又は仕上げ寸法5mm以下の段差が生じるものを含む)であること」/例外(ⅰ)玄関の出入口の段差でくつずりと玄関外側の高低差20mm以下・くつずりと玄関土間の高低差5mm以下/(ⅱ)玄関の上がりかまちの段差(奥行き300mm以上の式台を設ける場合の土間と式台との段差及び式台と上がりかまちの段差を含む)で110mm(接地階に存する玄関のものにあっては180mm)以下/(ⅳ)居室の部分の床とその他の部分の床の300mm以上450mm以下の段差) https://www.mlit.go.jp/pubcom/01/pubcom28/pubcom28_2_10.pdf
- 環境省 自然環境局総務課動物愛護管理室「共に生きる 高齢ペットとシルバー世代」(PDF・全7ページ)。老化のサイン(「トイレをうまく使えなくなる」「段差でつまずく」「高いところに飛び上がれなくなる」)/「高齢犬・高齢猫の過ごしやすい部屋づくり」の図(安全対策:階段や台所は柵で入れなくしたり、高いキャットタワーは低くする/トイレ:入り口を浅くして段差をなくしたり、スロープを付けるなど入りやすく/床材:マットなどを敷き、滑りにくい床に。爪が引っかかるような絨毯はやめる) https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/r0109/pdf/full.pdf

