ペットの消臭で部屋に置くもの|「消臭」表示の読み方

ペットの消臭で部屋に置くもの|「消臭」表示の読み方
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「ペット 消臭 部屋」は月に170回検索されています[3]。

よくある質問は5件あって、5件とも同じ問いでした。「部屋のペット臭を消臭するにはどうしたらいいですか?」(相対需要100)を筆頭に、言い方が違うだけで全部「部屋の臭いをどう消すか」です[3]。

そこで編集部は、「消臭」と書かれた布製品(カーテン・ラグ・ベッド・カバー)の表示が、何を測って付いているのかを見に行きました。

結果は、「ペット臭」という測定区分が存在しませんでした。

SEKマークの消臭性の対応表に並ぶにおいは6つ。汗臭/加齢臭/排せつ臭/タバコ臭/生ゴミ臭/アンモニア臭です[1]。ペット臭はありません。同じページの本文2,862字に「ペット」「犬」「猫」「動物」はいずれも0件でした(当編集部の走査)。

くらすけ

くらすけ

「ペット消臭」って書いてあるのに、ペットで測ってないんでつか。じゃあ、何で測ってるんでつ?

目次

先に、数字だけ

  1. 🔴 SEKマークの消臭性の測定区分は6つで、「ペット臭」は無い[1]
  2. 🔴 10の臭気成分のうち、6区分すべてに○が付いているのはアンモニアだけ[1]
  3. 🔴 アンモニアの合格ラインは、初発濃度100ppm から70%以上(機器単独なら80%以上)減らせること[1]
  4. 🔴 光触媒タイプの合格ラインは「明条件減少率70以上かつ光触媒効果20以上」=光が当たる条件で測っている[2]
  5. したがって編集部の判断は、「消臭と書いてあるか」ではなく「何の成分を、どの条件で測ったか」を見る、です

「消臭」と書かれた布は、何を測っているのか

まず、「消臭性」という言葉の定義から引用します[1]。

「消臭性」は繊維の周りの臭気成分の濃度を低減することにより、においの強さを軽減する機能です。[1]

臭いを消すのではなく、濃度を下げる機能だと書かれています。

そのうえで、カケンテストセンターが SEKマーク繊維製品認証基準(2022年4月1日)表21-2から作成した対応表に並ぶにおいは、この6つです[1]。

  1. 汗臭
  2. 加齢臭
  3. 排せつ臭
  4. タバコ臭
  5. 生ゴミ臭
  6. アンモニア臭

ペット臭という区分はありません。

🔴 ただし、これは「ペットに効かない」という意味ではありません。6区分のうちのひとつは「排せつ臭」で、アンモニアは6区分すべてに○が付いている唯一の成分でした[1]。⚠️ 「ペットの尿はアンモニアだから当てはまる」とまでは書きません。ペットの尿の成分構成を示した資料には、今回当たっていないからです。

⚠️ 他の成分がどの区分に対応するかは、本記事では書きません。編集部が取得したテキストでは表の列の対応が確定できなかったからです。アンモニアだけは○が6個あり、6区分すべてで一意に決まるため書いています(この限定は編集部のものです)。

合格の線は「70%減らせること」でした

同じページに、成分ごとの基準が載っています[1]。

臭気成分初発濃度(ppm)官能併用機器単独
アンモニア10070%以上80%以上
酢酸3070%以上
メチルメルカプタン870%以上
硫化水素470%以上
アセトアルデヒド1470%以上
ピリジン1270%以上
トリメチルアミン2870%以上
イソ吉草酸約3885%以上95%以上
ノネナール約1475%以上90%以上
インドール約3370%以上

(SEKマーク繊維製品認証基準(2022年4月1日)表21-4、表21-7より。表はカケンテストセンターが作成したものを、当編集部がそのまま転記しました[1])

注記もあります。

※:機器単独の基準値を満たした場合は、官能試験を省略することができます。[1]

ここで編集部が気になったのは、成分によって求められる厳しさが違うことでした。

  • アンモニア: 70%以上
  • ノネナール(加齢臭の成分): 75%以上
  • イソ吉草酸: 85%以上

いちばん緩いのがアンモニアです(この読み取りは編集部のものです)。6区分すべてで測られる唯一の成分が、いちばん低い線で合格になる、という構造になっています。

「70%減」は「無臭」ではありません

アンモニアの試験は、初発濃度100ppm から始まって70%以上減らせれば合格です[1]。

30ppm 残っている状態でも合格です。

🔺 それがどのくらいの臭いなのかは、この基準からは分かりません。編集部は濃度と体感の対応を示す資料には今回当たっていないので、「30ppm 残るから臭う」とも「残っても分からない」とも書きません。

書けるのは、「消臭と書いてあるものは、ゼロにすると言っていない」までです。

くらすけ

くらすけ

100あったのを30まで減らす試験なんでつね。うちの部屋、そもそも100もないでつよね……?

光触媒タイプは「光が当たる条件」で測られています

「光触媒消臭加工」という別のマークもあります。認証が始まったのは2009年4月1日です[2]。

こちらの合格の線は、こう書かれています[2]。

第1回暴露試験後:明条件減少率(%)70以上かつ光触媒効果20以上[2]

「光触媒効果」は、明るいところでの減少率から、暗いところでの減少率を引いた差です[2]。

つまり、明るいところで70%以上減らせて、かつ「明るさの差」で20ポイント以上の差が出ることが条件になっています。

🔴 ここは置き場所に直結します。

暗い場所に置いたときにどれだけ効くかは、この基準が測っている条件ではありません(この読み取りは編集部のものです)。光触媒消臭を謳うカーテンやラグを、家具の陰・トイレの奥・北側の廊下に置いた場合、認証で測った条件とは別の条件になります。

⚠️ 「暗いと効かない」とは書きません。暗条件でも減少率は出ています(差が20ポイント以上あることが条件なので、暗条件の値も測られています)。書けるのは、「明るい前提で線が引かれている」までです。

部屋のどこに置くか

ここからは、上の基準を部屋に当てはめた編集部の整理です。当てはめは編集部が行ったもので、資料に「こう置け」と書かれているわけではありません。

1. 発生源の「面」に近いところから

消臭性は「繊維の周りの臭気成分の濃度を低減する」機能です[1]。繊維の周り、と書かれています。

部屋全体ではなく、臭いが出ている場所(トイレ・寝床・出入口のマット)の近くに布があるかから見るのが、資料の書き方に沿った順番だと編集部は考えます。

2. 光触媒タイプなら、光が入る面に

上のとおり、光触媒タイプは明条件で線が引かれています[2]。窓際やレースカーテンとしてなら条件に近く、家具の陰や北側の廊下では条件から離れます(この当てはめは編集部のものです)。

3. 洗える形にしておく

⚠️ 洗濯後の性能について、今回確認した2ページには記述がありませんでした(「洗濯」の語が0件)。したがって「洗っても効果が続く」とも「落ちる」とも書きません。

ただし、臭いの原因になる汚れそのものを落とすには、洗える形であるほうが扱いやすいというのは、消臭性能とは別の話として言えます(この判断は編集部のものです)。

布ではないところは、別の記事にあります

部屋のペット臭は、布だけの話ではありません。面積がいちばん大きいのは壁と床です。

よくある質問

Q. 部屋のペット臭を消臭するにはどうしたらいいですか?(相対需要100)

A. 🔺 本記事が答えられるのは、「消臭」と書かれた布製品の表示の読み方までです。掃除で落ちる範囲と工事が要る範囲の切り分けは犬の部屋の臭い対策|掃除で落ちる範囲と、工事が要る範囲にまとめてあります。

Q. 「ペット消臭」と書いてあれば、ペットの臭いで試験しているのですか?

A. 🔴 今回確認した範囲では、SEKマークの消臭性に「ペット臭」という測定区分はありません[1]。並んでいるのは汗臭・加齢臭・排せつ臭・タバコ臭・生ゴミ臭・アンモニア臭の6つです。

Q. どの成分で測られているのですか?

A. アンモニアは6区分すべてに○が付いている唯一の成分でした[1]。他の成分の対応は、編集部が取得したテキストでは列が確定できなかったため書いていません。

Q. 「消臭」の合格ラインはどれくらいですか?

A. アンモニアなら初発濃度100ppm から70%以上(機器単独なら80%以上)です[1]。イソ吉草酸は85%以上、ノネナールは75%以上と、成分によって違います[1]。

Q. 光触媒の消臭カーテンは、夜でも効きますか?

A. 🔺 判定できません。合格の線が「明条件減少率70以上かつ光触媒効果20以上」[2]で、明るい条件を前提に引かれているためです。暗い場所での性能は、この基準が測っている条件ではありません。

Q. 洗濯したら効果は落ちますか?

A. 🔺 今回確認した2ページには記述がありませんでした(「洗濯」の語が0件)。分からないことは書きません。

Q. 布を替えれば工事は要らないですか?

A. 🔺 記事では判定できません。臭いの発生源・面積・下地の状態で変わります。下の相談窓口で、工事が要るかどうかの切り分けから相談できます。

編集部の結論

「ペット消臭」と書かれた布製品の表示は、ペット臭を測ったものではありませんでした。

  • SEKマークの消臭性の測定区分は6つ(汗臭/加齢臭/排せつ臭/タバコ臭/生ゴミ臭/アンモニア臭)で、ペット臭は無い[1]
  • 10の臭気成分のうち、6区分すべてに○が付いているのはアンモニアだけ[1]
  • 合格の線は初発濃度100ppm から70%以上(機器単独80%以上)で、ゼロにするとは書かれていない[1]
  • 成分によって線が違い、アンモニアの70%がいちばん緩い[1]
  • 光触媒タイプは明条件70以上かつ光触媒効果20以上で、明るさを前提にしている[2]

編集部としては、「消臭」の2文字ではなく、「どの成分を、どの条件で測ったか」を見ることをすすめます。とくに光触媒タイプは、置き場所の明るさが基準の前提に入っているため、買う前に置き場所を決めておく価値があります(この判断は編集部のものです)。

🔴 本記事が引いているのは、認証基準そのものではありません。一般社団法人 繊維評価技術協議会の認証基準ページはSSLの接続エラーで取得できず(`SSLV3_ALERT_HANDSHAKE_FAILURE`・検証あり/なしの両方)、指定検査機関であるカケンテストセンターが認証基準から作成した表を引いています[1][2]。数値は表21-2・表21-4・表21-7に由来すると明記されていますが、原本と1字ずつ突き合わせてはいません。

⚠️ 今回確認したのは公表資料だけで、実際に製品を買って臭いを測ってはいません。特定の製品が基準を満たしているかどうかも、この記事では判定していません。

自分の家の場合はどうなるか

布で足りるのか、壁や床の面材まで替える必要があるのかは、臭いがどこから出ているか・面積がどれだけあるか・下地に染みているかで変わります。記事ではそこまで判定できません。

工事が必要かどうかの切り分けだけでも、無料の相談窓口でご相談いただけます。見積は施工会社が現地を見て作るものなので、この場では出せません。

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参考文献・出典

  1. 一般財団法人カケンテストセンター「消臭性[SEK基準(機器分析・官能試験)/ ISO 17299-2,-3(機器分析)]」(本文2,862字。表は SEKマーク繊維製品認証基準(2022年4月1日)表21-2・表21-4・表21-7より同センターが作成) https://www.kaken.or.jp/test/search/detail/15 (確認日: 2026年9月20日)
  2. 一般財団法人カケンテストセンター「消臭性・光触媒加工製品(SEKマーク)」(本文2,508字) https://www.kaken.or.jp/test/search/detail/17 (確認日: 2026年9月20日)
  3. ラッコキーワード(サジェスト2件・よくある質問5件。編集部実測・2026年9月20日)
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この記事を書いた人

メーカーの仕様書やFAQを複数社ぶん並べて、書いてあることの違いを確かめてから記事にしています。「ペット用」と書いてあっても、中身は各社でけっこう違います。工事が要らないなら要らないと書きますし、間違えたら訂正を出して残します。

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